【ドーハ/ペタリンジャヤ】 アンワル・イブラヒム首相は中国の李強首相によるマレーシア訪問を前に、中国メディア「大報版」との会見に応じ、BRICS(ブリックス)加盟を希望していることを明らかにした。加盟の意向を議長国ブラジルに伝えており、ブラジルの対応をまって加盟手続きを開始するという。

ブリックスはブラジル、ロシア、インド、中国、南アフリカの5カ国の英語の頭文字を並べたもので、著しい経済成長が見込まれる新興国の代表。2024年にサウジアラビア、アラブ首長国連邦、イラン、エジプト、エチオピアの5カ国が加盟し、10カ国体制になった。

アンワル氏は中国の台頭を「世界に抑制と均衡が存在するとの、かすかな希望の光をもたらした」と称賛。習近平国家主席はアジアの価値復活の重要性を認識していると指摘した。さらに「初めて習主席と会った際、引き付けられた。文明を語ることができる、傑出した指導者のひとりだ」と語った。

アンワル氏はまた国際貿易における米ドル支配を批判したルーラ・ブラジル大統領の発言に賛意を表明。「マレーシア、中国間貿易に無関係の通貨が支配的地位にいる。国際通貨として利用されている、というだけの理由で」と語った。
(アルジャジーラ、フリー・マレーシア・トゥデー、6月18日)