「スマ留」運営会社、マレーシア就職サポートを開始

【クアラルンプール=アジアインフォネット】 海外留学エージェント「スマ留」を運営するリアブロード(本社・東京都渋谷区)は5日、カスタマーサポート特化の人材紹介会社、エージェンシ・ペケルジャアンCSマレーシアと提携し、マレーシア企業への就職サポートを開始すると発表した。

リアブロードは声明の中で、海外就職サポート提供を同日付で開始すると発表しており、マレーシアがその第一弾となる。

リアブロードは、留学やマレーシアでの実務経験があるコンサルタントによる手厚いサポートのほか、キャリアカウンセリングやエントリーシートの添削、面接対策、入社決定後の入国時の不動産探しから内定先への書類提出まで、マレーシア就職のトータルサポートを行うとしている。

リアブロードはまた、カスタマーサポートの業務を中心に、英語を活かして外資系企業でキャリアアップできるポジションから、日本語のみで勤務することができる企業まで幅広く紹介が可能で、英語力や仕事に不安がある場合でも、日本語のみで働ける企業の紹介や入社後1カ月の研修により、現地での生活に慣れた後にキャリアアップを目指すことも可能だとしている。

なお「スマ留」で留学を申し込んだ人は、完全無料でサポートを利用することが可能。またサポートを利用し入社が決定した人にはお祝いとして10万円の返済不要の留学奨学金が供与される。

KLに日本人向け診療所「ことびあクリニックマレーシア」が開院

【クアラルンプール=アジアインフォネット】 シンガポールの医療企業ATIVメディカルは5日、クアラルンプールのデサパークシティに日本人向け診療所「ことびあクリニックマレーシア」を開院したと発表した。

365日年中無休、24時間日本語対応で、旅行や仕事でマレーシアに滞在する日本人の医療サポートを行う。オンライン診療も可能(薬は当日配達)で、総合診療科の医師が診察する。

ATIVメディカルは、日本で教育、ベンチャーキャピタル(VC)事業に携わる佐藤グループの海外医療部門として設立され、「ことびあクリニック」をシンガポール、タイ、フィリピンで展開している。海外在住日本人が感じる、日本とは医療制度が異なる国での言葉が通じないことの不安、また深夜や早朝に体調が悪くなった場合への対応を目指し、サポートを行っている。

 

博多一幸舎、IOIシティモールに鶏ラーメン専門店をオープン

【クアラルンプール=アジアインフォネット】 ウインズジャパンホールディングス(本社・福岡県福岡市)は3日、「博多一幸舎」のマレーシア2号店をプトラジャヤのショッピングモール「IOIシティ・モール」に開店した。

マレーシア1号店は2023年10月にクアラルンプールの「パビリオン・ダマンサラハイツ」にオープンし豚骨ラーメンを提供しているが、2号店はイスラム教徒に配慮し、鶏ラーメン専門店として運営する。

2号店では、アルコール不使用の特製ラーメンタレを使用し、ノンポークなのに豚骨ラーメンを彷彿させる白濁スープ、濃厚な味わいが特徴の「鶏白湯ラーメン」(25リンギ)と、透明感があり、あっさりながらうま味スープの「鶏清湯ラーメン」(25リンギ)の2種を看板商品として提供する。他ラーメンやトッピング、サイドメニュー、ドリンク(ノンアルコール)も用意する。営業時間は午前11時ー午後9時30分。

博多一幸舎は2004年に福岡市で開業し、豚骨ラーメンを中心に提供している。2011年のインドネシア出店を皮切りに海外にも展開しており、2024年5月時点で11カ国に65店舗を出店している。

プロトンが24年型「X50」発表、月間販売2500台目指す

【シャアラム】 国民車メーカー、プロトン・ホールディングスは4日、スポーツ車(SUV)「X50」の2024年型を発表。月間販売台数2,500台を目指すと明らかにした。

外見上の変更点はほとんどないが、顧客の快適性のために車内の振動と騒音の低減を目的とした騒音、振動、ハーシュネス(NVH)機能に重点を置いた20の改良が施された。

以前同様4つのバリエーションが用意されており、保険なし価格はスタンダードが8万6,300リンギ、エグゼクティブが9万3,300リンギ、プレミアムが10万1,800リンギ、TGDiフラッグシップが11万3,300リンギで据え置いた。 パワートレインにも変更はない。

プロトンは、2024年7月31日までに新規購入した最初の5,000人の顧客に最大8,500リンギのインセンティブを提供する期間限定のアーリーバード・パッケージを導入した。

「X50」は2020年10月の発売開始以来、累計販売台数は11万台を突破。ブルネイ、南アフリカ、バングラデシュ、パキスタンなど11カ国に輸出されている。
(ザ・スター、6月5日、ポールタン、マレーシアン・リザーブ、ベルナマ通信、6月4日)

モデナス、カワサキ製二輪車の対中輸出を開始

【クアラルンプール】 川崎重工製二輪車の組立・販売を手掛けているモトシカル・ダン・エンジン・ナショナル(モデナス)は、カワサキ「ZX-6R」の対中国輸出を開始したと発表した。モデナスはDRBハイコムの子会社で、世界に2社しかないカワサキの海外組立委託先のひとつ。
カワサキ「ZX-6R」はケダ州グルンにあるモデナスの工場で生産しており、中国への輸出計画は2021年にスタート。合弁パートナーである川崎重工業からの許可と、工場監査を含む中国品質認証センター(CQC)からの承認という2つの関門を昨年9月までにクリアした。
中国向け生産は2024年1月に開始され、2月にマレーシア税関局が輸出を承認した。初出荷分である28台は2024年3月にカワサキモータース(上海)に到着し、続いて5月に2回目、3回目の出荷分としてそれぞれ140台、112台を出荷した。
モデナスはこれまでに10カ国・地域に二輪車を輸出しており、輸出台数は9万1,057台に上る。
(ビジネス・トゥデー、6月4日、ポールタン、5月29日)

イオンがセレンバンの土地2区画を購入へ、新モール建設に向け

【クアラルンプール】 イオン・カンパニー(M)は、新ショッピングモール建設に向け、ネグリ・センビラン州セレンバンの土地2区画を合計1億289万リンギで取得すると明らかにした。

イオンがブルサ・マレーシア(マレーシア証券取引所)に宛てた声明によると、取得する2区画(合計23.045エーカー)は、既存の「イオンモール・セレンバン2」に隣接しており、ビル型の新モールを建設できるという。購入資金の10%は内部資金で賄い、90%は銀行借り入れを組み合わせて調達する。購入は18カ月以内に完了する予定で、関係当局の承認取得後に実施する。

イオンは声明で、今回の土地取得は、小売事業の発展という同社の企業戦略に沿ったものであり、セレンバンでの事業拡大の機会が得られると述べた。
(エッジ、6月4日)

政府がレモン法の導入を検討、欠陥自動車の購入者を保護

【プトラジャヤ】 アルミザン・アリ国内取引物価相は4日、欠陥新車の購入者保護に向け、レモン法を来年3月にも導入するか、既存法を改正すると明らかにした。

レモンとは主に乗用車、オートバイなど欠陥のある自動車を表す。レモン法はこうした欠陥商品の購入者を保護する法律で、米国やシンガポールなどで採用されている。

レモン法が成立あるいは関連法が改正されるまでの措置として同省は2つの措置を講じる。自動車に関する苦情を扱う、省、購入者、ディーラーまたはメーカーの3者特別作業班を設ける。購入した新車についてメーカーに苦情を申し立て、メーカーの対応に満足できない者は作業班に協議を申請できる。

もうひとつの措置では、マレーシア消費者クレーム法廷の手続きを改善する。消費者が欠陥自動車の補償を同法廷あるいは裁判所に請求する場合に必要な同意書の発行で、中央銀行バンク・ネガラ(BNM)の協力を得る。

同意書は銀行が出すが、購入された車両は購入者がローンを完済するまではローンを提供した銀行が持ち主のため、従来は購入者が銀行から同意書を得るのが困難だった。
(ニュー・ストレーツ・タイムズ、6月5日、マレー・メイル、フリー・マレーシア・トゥデー、6月4日)

マクドナルドマレーシア、店舗に対する破壊行為に懸念表明

【ペタリンジャヤ】 イスラエルのパレスチナ・ガザ侵攻に対する米国の支援を理由に米国企業に対するボイコット運動が続く中、外食チェーンのマクドナルド・マレーシアは、一部の店舗で看板や広告板などへの破壊行為が相次いでいるとして懸念を表明した。

アズミール・ジャアファル社長は、全国の多数のレストランでの破壊行為が「頻度と深刻さが増している」と指摘。「こうした行為は従業員や周辺地域に多大な危害と苦痛を与えている。個人の意見表明の権利は尊重するが、破壊行為は控えるよう訴えたい」と述べた。

アズミール氏はまた、従業員に向けられた「非常に憂慮すべき」攻撃についても言及し、「ガザのパレスチナ人の窮状を擁護することは重要だが、その代償としてマレーシアの同胞を傷つけるべきではない」と強調。「100%イスラム教徒所有の企業として、マクドナルド・マレーシアの人道的活動に対する取り組みは揺るぎない」と述べ、会社としてパレスチナ人道基金に100万リンギを寄付したこと、従業員が募金10万リンギを寄付したことを強調した。

4月24日には、ケダ州スンガイ・プタニで新ドライブスルー店のオープン告知看板がスプレーで落書きされた。看板には「殺人者をボイコットせよ」、「パレスチナの血はお前たちの手にある」、「パレスチナ人を解放せよ」などと書かれていた。またパハン州クアンタンでは先ごろ、マクドナルドの店舗で顧客が5人組の男に脅されたと訴え、警察が5人を逮捕した。
(ザ・スター、6月2日、フリー・マレーシア・トゥデー、6月1日)

中国・吉祥航空、上海ーペナン線を初就航

【ジョージタウン】 中国・吉祥航空は5月31日、上海―ペナン線を初就航した。
上海浦東国際空港からの初便が同日午後10時54分にペナン国際空港に着陸し、歓迎を受けた。

使用機材は乗客定員180名のエアバス「A320neo」型機で、所要時間は約5時間30分。月、水、金、日曜の週4便運航だが、6月22日からデイリー運航に増便する。

ペナンへの国際直行便は全15線で、今年2月にはフライドバイがドバイ線、4月にタイ・ライオンエアがバンコク線を就航した。また、7月27日には深セン線も新規就航される予定。2023年12月から中国人観光客のビザが免除された影響で、中国からペナンを訪問した観光客数は今年1-3月には前年比4.7倍の2万2,420人に達したという。

ペナン州観光創造経済委員会のウォン・ホンワイ委員長は、上海からペナンへの直行便の就航により、より多くの観光客がペナン州を訪れるようになり、ホテル、レストラン、小売、娯楽業など、ペナンの観光産業の様々な部門が大きな恩恵を受けると言明。さらに上海線は観光客にとどまらず、出張者にとっても重要なルートとなり、両都市間のビジネス交流、投資機会、企業提携の新たな道を開くことで、ペナンと上海双方の経済成長と発展に貢献すると述べた。
(マレーシアン・リザーブ、ベルナマ通信、6月1日)

【人生の知恵・仕事の知恵】No one likes poverty

No one likes poverty

★ 原因

先日の某国での研修でのことです。

ある現地男性受講者が貧困についての話題を取り上げ、曰く、「貧困の原因は政府の腐敗にある」と言及しました。

その日の夜、同国に滞在されている日本人の方に、そのことについて話したところ、
「貧困の原因は政府の腐敗と関係ありませんよ。この国の人たちの価値基準はこの国の人たちが決めるのです」と男性の言説を否定されました。

現地の人が貧困は嫌だと話しているにもかかわらず、外国人である日本人がその主張を否定することに首を傾げざるをえませんでした。

★貧困からの脱却

昭和9年、経営に行き詰まりを感じていた松下幸之助が知人の誘いで奈良県の天理市を訪れた時、天理教の人たちが、無報酬で生き生きと作業をしていることに驚きと感銘を受け、企業にも理念が大切であるという考えに思い至りました。

そして、「貧困からの脱却」を企業理念に掲げたことは、時あたかも昭和恐慌直後という世相を反映していたとも言えますし、当時の我が國には娘を売らざるをえないような貧困が存在していたということを物語っています。

★手を見ることが減った日本人

先述のエピソードに戻りますと、貧困と質素であることは明らかに違います。
おそらく、「こちらの国の人の価値基準」を主張された日本人男性は、質素倹約をイメージされたように思います。

しかし、貧困は全く違います。明日の食事にも事欠く姿、自立できない姿、子供を売らざるをえない姿、惨めなものです。

その中で、日本人より陽気に振る舞っているのは、南国特有の気候や人間性にも負っているというだけです。貧困が良いなどという価値判断を持っているはずがありません。

日本人はかつてのすっかり貧困を忘れてしまったと思いますし、改めて経験をすることでもないのですが、少なくとも、現地の人たちの働く理由には、貧困からの脱却があるということを理解しておくことは不可欠です。

湯浅 忠雄(ゆあさ ただお) アジアで10年以上に亘って、日系企業で働く現地社員向けのトレーニングを行う。「報連相」「マネジメント」(特に部下の指導方法)、5S、営業というテーマを得意として、各企業の現地社員育成に貢献。シンガポールPHP研究所の支配人を10年つとめた後、人財育成カンパニー、HOWZ INTERNATIONALを立ち上げる。 【この記事の問い合わせは】yuasatadao★gmail.com(★を@に変更ください)