【クアラルンプール=アジアインフォネット】 ユーグレナ(本社・東京都港区)は26日、国営石油会社ペトロリアム・ナショナル(ペトロナス)、イタリアの石油企業エニと共に、2022年より検討を続けていた、マレーシアにおけるバイオ燃料製造プラントの建設・運営に対し、最終投資決定を行ったと発表した。

ユーグレナは、ペトロナス傘下のペトロナス・モビリティ・レスタリ、エニ傘下のエニライブとともに、プラント建設・運営に向け合弁会社を設立する。

ジョホール州でペトロナスが運営するペンゲラン総合石油コンプレックス(PIC)内で今年第4四半期にプラント建設を開始する予定。年間約65万トンの原料処理能力を有し、バイオジェット燃料(SAF)、次世代バイオディーゼル燃料(HVO)、バイオナフサを製造する。

原料としては、使用済み植物油や動物性油脂、植物油の加工に伴う廃棄物などの廃棄物・残渣系原料、そして将来的には微細藻類由来の藻油などのバイオマス原料を使用する。エニが米ハネウェルUOPと共同開発した先端精製技術である「エコファイニング」技術や前処理装置、SAFとHVOの生産を柔軟にコントロールしながら最大化できる製造設備も採用する。PICが所有する設備・ユーティリティを利用でき、また原料供給源に近接し、主要な国際航路にもアクセスしやすい戦略的な立地を活かすことで、世界各地からのバイオ燃料需要に応えることが可能だという。