フェローテック、ジョホール州でシリコンパーツ新工場を建設へ

【クアラルンプール=アジアインフォネット】 フェローテックホールディングス(本社・東京都中央区)は、17日に開催した取締役会において、ジョホール州でシリコンパーツ製造子会社フェローテック・シリコン(マレーシア)(FTHSM)を設立し、新工場を建設することを決議したと発表した。

FTHSMには、シリコンパーツ製造の中核子会社である中国・杭州盾源聚芯半導体科技が、その日本子会社であるフェローテックシリコンジャパン(FTHSJ)を通じて100%出資する。本出資に伴い、FTHSJの資本金がフェローテックホールディングス資本金の10%を超える見込みであるため、FTHSJはフェローテックホールディングスの特定子会社に異動する。

新工場は、フェローテック・パワー・セミコンダクター・マレーシア (FLHM)のジョホールバル工場の敷地を賃借する形で設置し、工場立上げのスピードアップと投資金額の抑制を図る。操業開始は2025年8月の予定。

フェローテックの半導体製造用部材のひとつであるシリコンパーツ事業は、近年の半導体製造装置の需要増大に伴い急速な成長を遂げている。生産面では中国の杭州、銀川、常山に生産拠点を有し、安定的な供給を実現してきたが、大手顧客の生産拠点の東南アジア移転が進んでいることを鑑み、ジョホール州での新工場建設を決定した。同地区での生産を通じて、顧客需要の取り込みを強化し、さらなる成長を目指す。

豊洲で11月にマレーシアフェアを開催、出展・協賛企業を募集

【クアラルンプール=アジアインフォネット】 11月2―3日に、東京・豊洲公園とアーバンドックららぽーと豊洲で「マレーシアフェア2024東京」が開催される。運営事務局が、開催決定にあたって16日に駐日マレーシア大使館で発表イベントを行った。

2018年に初開催し、今回が4回目の開催となる。会場変更により過去最大の規模となる見込み。2023年の来場者数は4万5,315人だったが、今年はそれを上回る5万人の来場を目指す。

今年のテーマは「All About Malaysia(マレーシアのすべて)」で、マレーシアのグルメや民族舞踊、伝統文化などを楽しめる。日本国内だけでなく、マレーシアからのブース出展も予定されているため、本場のコンテンツやマレーシア人との交流を通じて、まるで「マレーシアを旅行する」ような気分を味わえるという。両日とも10時―18時の開催で、入場料は無料。

物品・飲食販売を行う出展やイベント協賛を希望する事業者の募集も開始している。出展・協賛に関する詳細はhttps://malaysiafair.jp/recruit/index.htmlから確認できる。

メーカー別販売台数、上半期はプロドゥアがトップ維持

【クアラルンプール】 マレーシア自動車協会(MAA)の発表によると、2024年上半期(1―6月)のメーカー別新車販売台数はダイハツ系プルサハアン・オトモビル・クドゥア(プロドゥア)が前年同期比17.4%増の16万9,849台でトップを維持した。

プロドゥアの市場シェアは前年同期の39.5%を4ポイント上回る43.5%となった。2位はプロトン・ホールディングスの7万2,088台で、5.2%の減少。シェアも20.8%から18.5%に下がった。

3位はトヨタの4万5,962台で、前年同期比4.5%減。シェアは13.1%から11.8%に下がった。4位はホンダの3万9,226台で、16.3%の大幅増。シェアは9.2%から10.1%に上昇した。

5位はマツダの8,389台で、12.0%減。シェアは2.6%から2.1%に下降したが、前年同期の6位から三菱を抜いて5位に浮上した。6位は前年同期5位の三菱で、販売台数は8,265台となり、30.0%の減少。シェアは3.2%から2.1%に下がった。
(ポールタン、7月16日)

「東方政策は終わり」ザヒド副首相が中国重視の意向

【クアラルンプール】 アハマド・ザヒド副首相は17日、マレーシア中国研究所(MCI)主催のTVET(技術職業教育訓練)イベントに出席し、日本や韓国を参考に発展を目指す「ルックイースト(東方政策)」に代えて、対象国に中国を含めた新たな政策「東方との協力」を新たに打ち出す考えを示した。

MCIのTVETプログラムによる中国への派遣生56人の出発式に出席したザヒド氏は、「東方との協力」への変更については、すでにアンワル・イブラヒム首相と協議し、首相からも同意を得たと言明。「以前の東方政策には韓国と日本しか含まれていなかった。現在、中国、韓国、日本は、TVETだけでなく、他の開発においても、我々のコアパートナーである」とし、「東方政策はもう終わりだ」と言明した。

MCIのTVETプログラムは、ザヒド氏の5月22日―6月1日の中国公式訪問と、それに続く6月18日―20日の中国の李強首相のマレーシア訪問によって実現したもので、当初中国政府は中国に派遣されるマレーシア人研修生に2,000人の枠を設けていたが、その後5,000人に拡大した。

今回派遣される56人は、浙江国際海運職業技術学院、煙台職業学院、唐山大学で港湾活動や電気自動車(EV)技術などの職業訓練を受ける予定。
(ニュー・ストレーツ・タイムズ電子版、ハラパンデイリー、7月17日)

パナソニック、マレーシアで整水器と浄水器の不純物除去性能を実証

【クアラルンプール=アジアインフォネット】 パナソニックくらしアプライアンス社(本社・東京都品川区)は18日、マレーシア国民大学(UKM)との共同研究で同社製品の煮沸以上の不純物除去性能をマレーシア全土の水道水にて実証を行い、確認したと明らかにした。

UKMのミンハズ博士、元教授マズリン博士との共同研究で、パナソニックの高性能浄水カートリッジを搭載したアルカリイオン整水器(TK-AS700、TK-AS500)および浄水器(TK-CJ300)を用いてマレーシアの水道水に対する浄水性能を検証し、不純物4種に関し煮沸以上の除去性能があることを明らかにした。

パナソニックの浄水カートリッジは家庭用浄水器JIS規格では性能および品質を保証しているが、マレーシアの水道水を用いた検証は今回が初めて。

マレーシアの水道水は浄化施設で浄化した直後の水質を保健省が定める飲用水の品質基準に基づいて保証しているものの、マレーシア国内では水道水を煮沸するのが一般的。しかし水道水に混入している水道配管から溶出される重金属などの物質は、煮沸では除去できないという課題があった。今回、マレーシア全土6カ所における実証で、煮沸よりも浄水カートリッジでろ過する方が、不純物の除去性能は高いことが立証されたという。

KL中心部のスルタンイスマイル通り、22日より再度一方通行に

【クアラルンプール】 クアラルンプール市政府(DBKL)は16日、ジャラン・スルタン・イスマイルのラジャ・チュラン交差点からブキビンタン交差点までの区間について、7月22日より一方通行に戻すと発表した。同区間はクアラルンプールの中心部にあたり、交通量も多くなっている。

DBKLの声明によると、5月1日から約2カ月間、実験的に双方向での通行を行い、交通安全・交通渋滞対策委員会が交通の流れについて調査を実施していた。調査結果に基づき、一方通行の方が周辺地域の交通の流れが安定すると考えられるため、元に戻すことを決定したという。
(ニュー・ストレーツ・タイムズ電子版、フリー・マレーシア・トゥデー、ビジネス・トゥデー、7月16日)

電子インボイスに関する罰則、「正当な理由あれば柔軟に対応」

【クアラルンプール】 8月1日から年商1億リンギを超える大企業4,000社を対象に導入が義務化される電子インボイス第1期について、内国歳入庁(IRB)のアブ・タリク最高責任者(CEO)は、納税者に正当な理由があればケースバイケースで違反にも柔軟に対応するとし、「罰則を恐れる必要はない」と述べた。

電子インボイスの義務化に当たっては、要件を満たさない場合、1回当たり200―2万リンギの罰金、または6カ月以下の禁固刑、もしくはその両方が科せられる可能性があるため、財界から懸念の声が出ていた。

アブ・タリク氏は、「電子インボイス導入第1期では納税者側にミスが発生する可能性はあるが、これらのミスが必ずしも罰金につながるわけではない」と指摘。「事業者が問題に直面している場合、我々のチームに相談するよう勧める」 とした上で、「法律上、(罰則の)規定はあるが、正当な理由があれば、裁量権を行使してケースバイケースで検討していく」と述べた。

8月の電子インボイス開始に先駆け、5,000社を超える企業や事業体がIRBのポータルサイト「Myインボイス(MyInvois)」へのアクセスを申請。また、4月10日―6月30日に無料の電子インボイス対応会計ソフトウェアをテストするため、システムにアクセスした件数は2,050万件に上ったという。

売上高が2,500万リンギ以上、1億リンギ未満の企業は2025年1月1日までに電子インボイスを導入しなければならない。また年間売上高が15万リンギ未満の中小零細企業(MSME)を除くすべての企業は、来年7月1日までに電子インボイスを提出する必要がある。
(ザ・スター、7月17日)

ネスレ、「ミロ」の原料輸送に電気トラックを導入

【レンバウ】 ネスレ(マレーシア)は、ココア味粉末麦芽飲料「ミロ」原料のマレーシアからシンガポールへの輸送に電気自動車(EV)トラックを導入すると発表した。

ネグリ・センビラン州レンバウのチェンボンにある「ミロ」製造工場とシンガポール西部のジュロン工場間を輸送する。物流のスウィフト・ホーレージおよびトゥルマス・ダマイ・フレイト、ボルボ・トラック、シェル・マレーシアの4社との協業の上での取り組みとなる。280キロメートルの距離を年間平均1,750回往復し、年間二酸化炭素(CO2)排出量最大1,000トンを削減することを目指す。

フアン・アラノルス最高経営責任者(CEO)は、今後6カ月以内にさらに4台のEVトラックを購入する予定だとし、EVトラック導入は、「グリーン物流の先駆者となり、CO2排出量を削減する」という継続的な取り組みの一環であると述べた。チェンボン工場では今年初頭にバイオマス発電所を立ち上げ、CO2排出量年間1万4,000トンの削減に成功しており、また、「ミロ」の試飲トラックに太陽光パネルを設置するなど、持続可能性に向けた取り組みを強化しているという。

ネスレ(マレーシア)では、「CO2排出量を2023年末までに2018年比で25%削減する」という環境目標を達成しており、2030年までに50%削減を目指している。
(ザ・スター電子版、ニュー・ストレーツ・タイムズ電子版、7月16日)

実質的所有権情報を34万社以上が提出、締め切りは9月末

【クアラルンプール】 アルミザン・アリ国内取引物価相は16日、4月1日―7月14日に合計34万637社の企業が実質的所有権情報を会社委員会(SSM)に提出したと明らかにした。

2024年4月1日に施行された「2024年改正会社法」では、企業は実質的支配者(株式の20%かそれ以上を保有し、取締役会の決定に影響を及ぼすことのできる者)を明らかにすることが義務づけられている。

アルミザン大臣は声明で、企業は9月30日までに実質的所有権情報を提出する必要があるとし、提出には「電子実質的所有者システム(e-BOS)」を利用できると説明。9月30日までに提出が行われた場合には罰則の対象にならないが、それ以降も提出されなかった場合には、最高2万リンギの罰金が科されると述べた。
(ニュー・ストレーツ・タイムズ電子版、エッジ、ベルナマ通信、7月16日)

20日の午前8時―午後8時、国王即位式で14道路が通行止め

【クアラルンプール】 クアラルンプール(KL)警察は、国王即位式開催に向け、20日午前8時―午後8時の間、KL市内の14道路が一時通行止めになると発表した。
ルスディ・イサ署長によると、通行止めは、王室の賓客や要人が式典に間に合うようにするためのもので、道路通過後は通行が再開されるという。当日は合計387人の交通警察官が配備される。

通行止めとなる道路は、▽ジャラン・トゥン・ラザク▽ジャラン・キア・ペン▽ジャラン・ラジャ・チュラン▽ジャラン・アンパン▽ジャラン・スルタン・イスマイル▽スルタン・イスカンダル高速道路▽ジャラン・トゥアンク・アブドル・ハリム▽ジャラン・セマンタン▽ジャラン・ダマンサラ▽ジャラン・イスタナ▽クアラルンプール―セレンバン高速道路▽ジャラン・クチン(南行き)▽ダト・オン・ロータリー▽ジャラン・パーリメン――。

ルスディ署長は、週末のKLは交通が混雑することが多いが、20日は混雑がさらに悪化する見込みだとし、当日は当該道路の利用を避けるよう、また現場に配備された警察官の指示に従うよう呼びかけている。
(ワールド・オブ・バズ、ポールタン、7月16日)