【クアラルンプール】 中央銀行バンク・ネガラ(BNM)は14日、長期にわたるサービス中断が金融サービス法違反にあたるとして、国内大手銀行であるメイバンクとCIMBにそれぞれ432万リンギ、76万リンギの罰金を科したと発表した。

BNMは声明で、全金融機関が業務中断に対する高レベルの技術的回復力を維持し、金融サービスの継続的な利用を保証することを期待しているとし、金融機関が規制当局の期待に達しない場合には、適切な監督および執行措置をためらうことなく講じると強調した。また、ダウンタイムへの適切な対応やコンプライアンス違反回避の失敗、サービス中断の深刻度や影響、過去の執行措置の履歴などを考慮し、罰金額を定めたとしている。両行はすでに罰金を支払ったという。

BNMによると、今回は、「2013年金融サービス法」、「2013年イスラム金融サービス法」、「テクノロジー・リスク管理(RMiT)規約」への違反となる。RMiT規約では、予定外のダウンタイムを12カ月間累計で最大4時間、1回あたり120分以内までに抑えることが義務づけられている。

CIMBは2024年4月にシステム障害によるサービス中断が発生し、オンラインバンキングやATM、デビットカード、クレジットカードが一時使えなくなった。メイバンクは2023年6月―2024年5月にかけ、複数回のシステムダウンを発生させていた。両行は、システム強化によりシステムダウンを最小限に抑える措置を講じたとしている。

(エッジ、マレー・メイル、マレーシアン・リザーブ、ニュー・ストレーツ・タイムズ電子版、8月14日)