マレーシア航空やファイアフライ、12月まで運航便数を削減

【クアラルンプール】 マレーシア・アビエーション・グループ(MAG)は24日、傘下のマレーシア航空、ファイアフライ(格安航空)、アマル(巡礼便)の3社の運航便数を12月まで一時的に削減すると発表した。

イザム・イスマイル最高経営責任者(CEO)は声明で、直近の運航遅延やフライトキャンセルなどの問題を受け、長期的な信頼性を確保し、混乱を最小限に抑えるための是正措置を実行するために、運航の縮小が必要だと説明。MAGは、航空機メーカーやエンジンメーカー、サプライヤーと緊密に連携し、サプライチェーンや技術的な問題に包括的に対処していくと述べた。

マレーシア航空とファイアフライでは16日、フライトの遅延やキャンセルが発生。またマレーシア航空では8月中に技術的な問題による緊急着陸や引き返しが複数回発生している。

イザムCEOによると、MAGは、新型コロナ感染拡大後のフライト正常化の局面でサプライチェーンの制約や人手不足の問題に直面している。新型航空機の納入遅延の影響を受け、運航に使用できる航空機数も計画より少なくなっているという。同氏はこれまでに発生した混乱について謝罪し、運航便数削減により影響を受ける顧客に対しては、予約変更に関する通知が送信されるとした。

マレーシア航空は米ボーイングから年内に「737MAX」型機を9機受領する予定だったが、生産が遅延しているという。
(ニュー・ストレーツ・タイムズ電子版、マレー・メイル、ビジネス・トゥデー、エッジ、8月24日)

新興企業ugoと天地人、マレーシア進出支援プログラムに採択

【クアラルンプール=アジアインフォネット】 業務デジタルトランスフォーメーション(DX)ロボットの開発を手掛けるユーゴー(ugo、本社・東京都千代田区)および宇宙航空研究開発機構(JAXA)認定・宇宙ベンチャーである天地人(本社・東京都中央区)の2社は、「日本のスタートアップによるASEAN(東南アジア諸国連合)企業との協業を通じた海外展開促進事業」における、マレーシアでの支援対象企業に採択されたと発表した。

同プログラムは、日アセアン経済産業協力委員会(AMEICC)から委託を受けたリバネスが推進するもので、51社の申請があり、厳正な審査を経て17社が採択されている。

ugoは、遠隔操作と人工知能(AI)自動モードのハイブリッド制御を採用した業務DXロボットを開発している。設備や業務内容にあわせてロボットを選べるため、労働力不足が顕著な業務のDX化に貢献するという。

天地人は、「宇宙ビッグデータを使い、人類の文明活動を最適化する」をミッションに掲げ、地球規模の社会課題を宇宙の視点から解決することを目指しており、長期的に深刻な水不足を及ぼす、地下水道管路漏水の社会課題解決に資するソリューションを提供するべく本事業に応募したという。

両社は23―24日にサイバージャヤにおける現地企業を集めたイベントに参加。11月にはマレーシアでの展示会に参加する。来年1月には成果報告やさらなる事業開発に向けたイベントを開催する。

コマツ、マレーシアの合弁会社を完全子会社化

【クアラルンプール=アジアインフォネット】 コマツ(本社・東京都港区)は23日、マレーシアの合弁会社、UMWコマツ・ヘビー・イクイプメント(UKHE)の株式を合弁相手先のUMWコーポレーションから取得し完全子会社化すると発表した。

今後のコマツおよびUKHEの東南アジアおよびパプアニューギニア地域における建設・鉱山機械事業の持続的な成長の観点から、UMWが保有するUKHEの発行済株式の全てをコマツが取得し、完全子会社化することが望ましいと判断した。

UKHEはマレーシア、シンガポール、ミャンマー、ブルネイおよびパプアニューギニア地域における建設・鉱山機械市場での競争力強化に向け、UMW74%、コマツ26%の出資比率で2018年7月に設立された。コマツへの譲渡価格については明らかにされていないが、10月の完全子会社化実施を予定している。

大阪商工会議所、10月にKLでテスト販売を実施へ

【クアラルンプール=アジアインフォネット】 大阪商工会議所は23日、「マレーシアでのテストマーケティング事業」を10月18―27日の日程で開催することを公表、参加企業の募集を行っていることを明らかにした。

東南アジア諸国連合(ASEAN)への販路拡大を支援するための開催で、クアラルンプール(KL)モントキアラのショッピングモール「ワン・モントキアラ」のブースでテスト販売を行う。代行業者が輸出手続きから販売代行、後日フィードバックまで行うため、参加企業は現地に出向くことなく消費者のニーズや反応を探ることができるという。

対象商材は加工食品、生活雑貨、化粧品、調理器具などで、酒、鮮魚、青果、精肉は対象外。定員10社で、実施前に事前面談を行う。申込締め切りは8月30日。

日青協、「ハローキティ」とコラボで日本産青果物の販売促進事業

【クアラルンプール=アジアインフォネット】 日本青果物輸出促進協議会(日青協)は23日、日本食品海外プロモーションセンター(JFOODO)と連携し、海外で人気を誇り今年50周年を迎える、サンリオの人気キャラクター「ハローキティ」とコラボレーションし、オールジャパンで日本産青果物のプロモーションを実施すると発表した。

日本産青果物のうち輸出重点7品目(りんご、ぶどう、もも、かんきつ、いちご、かき・かき加工品、かんしょ)について、輸出の拡大が期待されるマレーシア、香港、台湾、タイ、シンガポール、ベトナム市場にて、「ハローキティ」とコラボした日本産果実マークを活用し、「有子家庭」をターゲットに、贈答にも最適な高品質な日本の青果物を訴求するための様々なツールを展開する。

具体的には、「ハローキティ」を採用した各種店頭ツール制作(ポスター、チラシ、スイングPOP、シール、ギフトバック、エプロンなど)やデジタルツール制作(キャンペーンサイト、各種ソーシャルメディア、ARフィルターなど)を行っていく。

対象市場で23日以降、日本産青果物販売フェアなどのプロモーション・イベントも実施するが、マレーシア、ベトナムについては現在企画を調整中だという。