【クアラルンプール】 パナソニック・マニュファクチャリング・マレーシアは、今年度第1四半期(2024年4―6月期)決算を発表。前年同期比で減収減益となったと明らかにした。

同期の売上高は3.2%減の2億2,096万リンギ、純利益は12.9%減の1,779万リンギにとどまった。

熱暑の影響による国内市場および他の東南アジア諸国連合(ASEAN)諸国(特にタイ、ベトナム、フィリピン市場)での家庭用給湯機の売上減、価格競争の激化によるベトナム市場への掃除機の輸出減、中東市場での掃除機需要低迷が売上減に影響した。一方で熱暑によるベトナムやシンガポールなどの一部のASEAN諸国での扇風機の好調が売上減を緩和した。

収益性の低下については、利益率の高い製品の販売減、ここ数カ月のリンギの対米ドル高などが影響したが、鉄鋼などの材料費の低下が収益性の低下を緩和した。

パナソニックは、今年度(2024年4月―2025年3月)の事業環境は引き続き不安定になると予想した上で、同グループは事業競争力を維持するために、水関連事業での新製品の開発と現行製品ラインアップの拡大に向けた取り組みを強化し続けると強調。生産コストを削減し収益性を向上させるためのコスト削減策を継続的に実施する一方で、生産性と効率性を向上させるために、製造施設におけるテクノロジーの活用をさらに進めているとし、機動性と回復力をもって今後の課題に取り組んでいくと述べた。

(エッジ、8月26日)