外食のフォーフィンガーズ、大半店舗でハラル認証を取得

【クアラルンプール】 シンガポール系フライドチキン・チェーンの「フォー・フィンガーズ・クリスピー・チキン」は、マレーシア進出10周年の節目を迎え、国内90%以上の店舗でハラル(イスラムの戒律に則った)認証を取得したと発表した。

取得したのは、マレーシア・イスラム開発局(JAKIM)のハラル認証で、食材の調達から調理に至るまで、ハラル基準に準拠していることが保証されたとしている。フォ-・フィンガーズは全国でハラル認証店舗をさらに拡大する計画があるという。

フォー・フィンガーズは2009年にシンガポールで創業。マレーシア以外にもインドネシア、タイ、豪州に展開している。

(ベルナマ通信、8月27日、ザ・サン電子版、8月26日)

ベルジャヤフード、通年決算で9151万リンギの赤字に転落

【クアラルンプール】 外食チェーンの運営を手掛けるベルジャヤ・フードは27日、2024年度通年(2023年7月―2024年6月期)決算を発表。「スターバックス」チェーンに対する不買運動とジョリビーン・フーズの売却による損失で9,151万リンギの赤字に転落したと明らかにした。前年度は1億340万リンギの黒字だった。

通年の売上高は7億3,030万リンギで、前年度比34.6%の大幅減収となった。イスラエルによるパレスチナ・ガザ地区侵攻に関連して対米世論が悪化し、「スターバックス」が不買運動の標的にされたことが響いた。第2四半期(2023年10月―12月)に計上したシンガポールのジョリビーン・フーズの売却損は1,050万リンギ。投資関連の特別損失を除くと税引前損失は7,684万リンギだった。

第4四半期(2024年4―6月期)の売上高は1億3,057万リンギで、前年同期比52.0%の大幅減収となった。「スターバックス」に対する不買運動が響いた。同期の赤字は3,820万リンギ。

ベルジャヤ・フードは声明の中で、「厳しい市場環境とグループの業績に影響する外部からの圧力を認識している」としながらも「慎重ながらも楽観的である」とし、業務が徐々に改善すると予想している。

(ニュー・ストレーツ・タイムズ電子版、ザ・スター電子版、フリー・マレーシア・トゥデー、エッジ、8月27日)

ベルマツ、中国XPengのEV「G6」をマレーシア市場に投入

【クアラルンプール】 中国・小鵬汽車(シャオペン・モーターズ)は、電気自動車(EV)のスポーツ車(SUV)「XPeng G6」をマレーシア市場に投入した。

ベルマツ・オートが子会社ベルマツXPengを通じて販売を行う。「G6」はスポーツ車(SUV)で、昨年4月に中国で発売された最新モデル。マレーシアでは中国からの輸入完成車(CBU)を2バリアントで展開する。

航続距離と最高出力は、「G6 580プロ」がそれぞれ435キロメートル(km)、255馬力(PS)。「G6 755プロ」が570km、282PS。両バリアントとも急速充電が可能で、10ー80%までの充電時間は20分以内となっている。車体カラーは5色。保険なし価格は、「G6 580プロ」が16万5,000リンギから、「G6 755プロ」が18万5,000リンギから。いずれも5年間または12万kmの車両保証、8年間または16万kmのバッテリー保証が付属する。BYD「アット3」やテスラ「モデルY」と同価格帯となる。

Xpengのショールームは現在セランゴール州シャアラムのグレンマリーに1店舗あるのみだが、ペナンに1店舗、9ー10月にはジョホール、マラッカ、ネグリ・センビランの各州にも店舗を開設する計画だ。ベルマツは来年、XPengの多目的車(MPV)「G9」の発売も計画しており、価格は30万リンギ以下となる見込みだという。

ベルマツ・オートのフランシス・リー・コックチュアン最高経営責任者(CEO)は、国内ではEVインフラが未整備のため、当面は販売台数や利益を追求するよりもXPengのブランド確立を優先する方針だと言明。XPengは他中国車メーカーのような販売台数至上主義ではないため、大切にブランドを育てていきたいと述べた。

(エッジ、ポールタン、モタオート、8月27日)

DBKLが建設前の地盤調査を義務づけ、道路陥没事故を受け

【クアラルンプール】 クアラルンプール市政府(DBKL)は、今後クアラルンプール(KL)市内で建物の建設を行う場合に、認定エンジニアによる事前の地盤調査を義務づける。26日付けでマイムナ・モハマド・シャリフ市長名義の書簡が関係部署に送付された。

認定エンジニアが作成した地盤調査報告書の承認が下りるまで、開発命令、建築計画承認、建築許可、土木工事承認は行われないという。

23日にKLのジャラン・マスジッド・インディアの歩道で突然8メートルの深さの陥没が発生し、48歳のインド人観光客が落下した事故を受けての措置となる。28日時点で捜索救助作業が続いているが、観光客はまだ発見されていない。27日にはカンポン・ケリンチのジャラン・パンタイ・プルマイでも排水路が崩壊し、大きな空洞ができたという。

ザリハ・ムスタファ首相府相(連邦直轄区担当)は、DBKLに対し、地質学者やインフラ専門家と協力し、今後の陥没の発生を防ぐよう指示したとし、KL市長と常に連絡を取り合い、短期・長期的な戦略を策定するとともに、KLの都市計画を見直すことも検討すると述べた。

(マレー・メイル、エッジ、ベルナマ通信、8月27日、ザ・スター電子版、8月26日)

マレーシア味の素、4―6月期で55%の大幅増益

【クアラルンプール】 マレーシア味の素は、今年度第1四半期(4ー6月期)の決算を発表。売上が前年同期比15.4%増の1億7,144万リンギで、純利益は55.0%増の1,893万リンギとなったと明らかにした。

消費者向け事業と事業者向け事業の両セグメントで売上がアップ。消費者向け事業の収益は、国内市場と輸出市場の両方での販売増により、1億1,290万リンギから1億3,070万リンギに15.76%増加した。一方、事業者向け事業の収益は、業務用調味料製品の販売量の増加に支えられ、3,560万リンギから4,070万リンギに14.32%増加した。

営業利益は売上高の増加と主要原材料費の減少により2,200万リンギとなり、前年同期の1,690万リンギから増加した。金融収益は、認可金融機関への資金の預け入れ増加により、2025年度第1四半期に260万リンギとなり、以前の36万8,000リンギから増加した。

マレーシア味の素は今後について、輸入原材料や包装資材のコストが依然として高く、未解決のスエズ運河通行問題が引き続き出荷スケジュールやコストに影響を及ぼしていると指摘。「収益性に対するコストの影響に機敏に対処し、市場シェアを守るための対策を継続的に実施していく」と述べた。

(エッジ、ニュー・ストレーツ・タイムズ電子版、8月26日)