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【人生の知恵・仕事の知恵】Inclusive education

Inclusive education

★相応の考え方

先日、某社で泊まり込みのスーパーバイザー研修を行った時のことです。

まず、受講者の面々にあるテーマについての成果を発表してもらいました。しかし、その内容が、結果というより活動の内容報告に終始していました。

その旨のフィードバックをするところを思いとどまり、オブザーブをしていた上司であるシニアマネージャーに発表をしてもらったところ、スーパーバイザーと異なり、結果についての明確な振り返りでした。

そこで、当該受講者には、シニアマネージャーとの発表の違いについて考えてもらうことにしました。

★ロールモデルの大切さと海外現地法人での課題

どんな理論よりも、目の前に具体的な行動の規範となるロールモデルが存在することは大切です。

以前、ベトナムの日系企業で、部下指導を大切にしているベトナム人に、「あなたは海外の事業所では珍しく部下の指導をしていますね」と伝えたところ、日本人の上司が部下指導をしている姿を真似ている、とのことでした。

一方で、海外では、社長の言うことが全てという傾向があり、特に現地社員の上司を模範とはしない傾向が強く、直属上司を見習えと言っても当人に響かないところがあるのも現実です。

★体系的な人材育成が鍵

以前、マレーシアの日系企業の社長さんから以下の連絡を受けたことがありました。

「お宅の報連相研修を受けて、受けた社員は報連相ができるようになったが、受けてない社員とのバランスが悪くなった。だから、受けていない社員も受講させたい」

海外の場合、OJTが成り立ちにくいため、Off-JTによる教育機会は、人材育成において大変大切です。

前述の合宿研修を行った企業でも、階層別の総合的な教育を行なっています。そのため全社員の能力が相応にのび、そのうちのメンバーが実際の職場でロールモデルとなっているのです。

全体の底上げを図るための網羅的な人材育成戦略が大切です。

湯浅 忠雄(ゆあさ ただお) アジアで10年以上に亘って、日系企業で働く現地社員向けのトレーニングを行う。「報連相」「マネジメント」(特に部下の指導方法)、5S、営業というテーマを得意として、各企業の現地社員育成に貢献。シンガポールPHP研究所の支配人を10年つとめた後、人財育成カンパニー、HOWZ INTERNATIONALを立ち上げる。 【この記事の問い合わせは】yuasatadao★gmail.com(★を@に変更ください)

 

 

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