QLリソーシズ、ファミリーマートの売上急増で純利益16%増

【クアラルンプール】 コンビニエンスストアのファミリーマートをマレーシアで展開するQLリソーシズは28日、第1四半期(4-6月)の決算を発表。売上高が前年同期比1.3%増の16億2,000万リンギ、純利益が16%増の1億743万リンギとなったと明らかにした。

同社は畜産、水産物製造、パーム油、クリーンエネルギーなどの事業にも携わっているが、コンビニエンスストア・チェーン部門が成長を牽引した。同部門では、ファミリーマートを35店舗、自動販売機で商品を販売するFMミニを35店舗開設し、店舗の平均売上高も改善したことにより、売上高が22%増の3億982万リンギになった。従業員積立基金の一部引き出しが可能になったことや祝祭シーズンにより消費者心理が改善されたことも好調の要因で、税引前利益は77%増の2,050万リンギに達したという。

主力である畜産事業の税引前利益は8%増加したが、主にマレーシアのレイヤー(採卵鶏)事業の業績改善によるもので、飼料コストの低下と鶏卵コスト補助金の維持がそれを支えた。新規買収したレイヤー農場や、ベトナムの畜産事業の業績改善も同事業の業績を押し上げた。

今後の見通しとしては、中東情勢の緊迫、米中貿易戦争、世界経済の先行きが不透明であることがリスクとして考えられるが、補助金の継続や上限価格の見直しにより、第2四半期も引き続き好調が維持されると予想している。

(ザ・スター電子版、エッジ、ベルナマ通信、8月29日)

日本人を狙った仮想通貨投資詐欺を摘発、21人を逮捕

【クアラルンプール】 マレーシア王立警察(PDRM)は28日、日本人を狙った仮想通貨投資詐欺グループを摘発し、外国人を含む容疑者21人を逮捕したと発表した。

警察は8月19日に首都クアラルンプール(KL)の高級住宅2軒を捜索し、日本人を狙ったとみられる仮想通貨投資詐欺のコールセンターを摘発。パソコン17台、携帯電話55台、ルーター、警報装置2台などを押収した。

逮捕されたのは22歳から37歳までの合計21人で、内訳はマレーシア人の男1人、中国人の男16人、中国人の女1人、ラオス人の女1人、香港人の男1人、ミャンマー人の男1人。

ブキ・アマン警察本部・商業犯罪捜査局(CCID)のラムリ・モハメド・ヨスフ局長によると、外国人容疑者は詐欺コールセンターのカスタマーサービス担当者として働いており、マレーシア人の男はセンターの管理人だったとみられる。捜査によると、コールセンターの稼働期間はわずか1カ月で、詐欺グループは活動を隠蔽するために、2層の高いフェンスで囲まれ、幹線道路から離れた場所にある高級一戸建てを使用していたという。

容疑者らは、ティンダーやモンスターズなどのソーシャルメディアを通じてターゲット探しを行っていた。被害者は、ビットバンクやコインチェックといったアプリを通じて容疑者らから投資を勧誘されたという。外国人容疑者は訪問ビザでマレーシアに入国し、詐欺に成功した金額の20%を受け取っていた。

(エッジ、ベルナマ通信、8月28日)

自然電力、トレンガヌ州系企業と太陽光発電開発で協力

【クアラルンプール=アジアインフォネット】 自然電力(本社・福岡県福岡市)は29日、グループ傘下の自然・インターナショナルがトレンガヌ州における太陽光発電プロジェクトの開発協力で、同州政府系投資持株会社のトレンガヌ・インコーポレイテッド(トレンガヌ社)と合意したと発表した。

同州内での野立て太陽光発電プロジェクトの共同開発を検討することに合意し覚書を締結した。調印式は2024年8月6日に行われた。

自然・インターナショナルの古賀大幹 代表取締役は、「トレンガヌ社と連携することで、地域の社会経済の発展を促進し、2025年までに再生可能エネルギー設備比率35%を達成するというトレンガヌ社の環境・社会・企業統治(ESG)目標への貢献を目指す」と述べた。

トレンガヌ社のブルハヌディン・ヒルミ最高経営責任者(CEO)は、「トレンガヌ社と州政府が州内でのグリーン・テクノロジーに関する取り組みを推進するにあたり、今回の提携がグローバル企業と協力する戦略的機会を創出することを期待している」と述べた。