イオンマレーシア、創立40周年を記念して植樹を実施

【クアラルンプール】 イオン・カンパニー(M)は4日、創立40周年を記念して、植樹プログラム「未来への成長の種を植える:学校に庭園を」を全国で開始した。教育省との協力によるもので、同社の地域開発と環境保全に対する取り組みの一環。

第1弾として、クアラルンプール(KL)ケポンにあるタマン・ブキマリ国民学校での植樹が行われ、約100人の生徒と30人のイオンボランティアが300本の苗木を植えた。今後全国27校でも植樹が行われ、約1万本の苗木が植えられる予定。イオンは1984年にマレーシアで事業を開始して以来、さまざまな活動を通じて55万本以上の植樹を行っている。

岡田尚也社長は、地域社会への還元という意義ある形で40周年を迎えられたことをうれしく思うとし、屋外活動は生徒たちに自然の大切さや学校・環境への貢献について学べる機会を提供すると言明。イオンは、生態系に関わるさまざまな取り組みを通じて、前向きな変化をもたらすことに引き続き尽力していくと述べた。

(マレーシアン・リザーブ、9月5日)

老舗4つ星のコンコルドホテルKL、7億リンギで売り出し

【クアラルンプール】 クアラルンプール(KL)の老舗4つ星ホテル、コンコルド・ホテルKL(客室数581室)が、隣接する土地と共に7億リンギで売り出されているもようだ。経済紙「ビジネス・タイムズ」が関係者の話として報じた。

同ホテルのオーナーは、シンガポールを拠点とするマレーシアの実業家オン・ベンセン氏。KL市中心部のジャラン・スルタン・イスマイルに面した立地にある。買い手が見つかればホテルは取り壊され、跡地で数十億リンギ規模の総合開発が予定されている。ホテルと土地は自由土地保有権付きの物件で、総面積は約4.5エーカー。

オン氏とパートナーは、他の投資に回すためホテル資産の現金化を検討しているとみられる。ただ情報筋の1人は「絶好のロケーションであるため複数の投資家が再開発に関心を示しているが、オーナーは魅力的なオファーがない限り、急いで売却するつもりはない」と話している。

1957年から1990年まで「マーリン・ホテル」として営業していた同ホテルは、1990年代半ばのKLの経済ブームの時期に、新興5つ星ホテルとの競争が激化したため、戦略的に上層階をプレミアムスイートに改装していた。

(ニュー・ストレーツ・タイムズ、9月4日)

禁止内容含むメッセージを全面ブロック、9月1日に施行

【クアラルンプール】 マレーシア通信マルチメディア委員会 (MCMC) は、9月1日よりハイパーリンク、個人情報の要求、コールバック番号などの禁止コンテンツを含むSMSメッセージを全面的にブロックするとの通達を出した。

SMSサービスを利用したフィッシングサイトへの誘導、マルウェアの感染、公的機関を装う詐欺などからユーザーを保護するための取り組み。こうした違反SMSをまだ受け取っている場合には、電話番号またはショートコードの詳細と受信したメッセージのスクリーンショットを添えて、ウェブサイト(aduan.mcmc.gov.my)を通じてMCMCに苦情を申し立てることができる。

MCMCは今年2月14日、すべての通信事業者に禁止コンテンツを含むSMSをブロックするよう指示を出した。その後、真正なショートコードを持つ登録企業が行う必需サービスにおいては、ユーザーの利便性を考慮してURLまたは個人情報を含めることを例外的に認めることになったが、この例外措置も8月31日で終了した。

セルコムDigiなどの通信事業者は、禁止されているコンテンツを含むSMSを全面的にブロックする指示が、国内外の個人対個人 (P2P) SMS とアプリケーション対個人 (A2P)・企業SMSの両方に適用されることをFAQで発表している。ユーザーが海外にいる場合やローミングサービスを使用している場合にもブロックは適用される。

(ザ・スター、9月2、3日)

露プーチン大統領、BRICSサミットへアンワル首相を招待

【ウラジオストク】 第9回東方経済フォーラム(EEF)出席のためロシア極東を訪問したアンワル・イブラヒム首相は4日、ロシアのプーチン大統領から10月22―24日の日程でロシア・カザンで開催される次期BRICSサミットへの招待を受け、これを受諾したことを明らかにした。

プーチン大統領からの招待は、ワーキングディナーの最中に直接本人から伝えられたもので、アンワル首相は自身のフェイスブック上で、「ロシアにとってマレーシアがいかに重要であるかを明確に証明するもので、BRICSに参加するという我々の最終目標に向けた重要な一歩だ」と述べた。

BRICSは、ブラジル、ロシア、インド、中国、南アフリカ、イラン、エジプト、エチオピア、アラブ首長国連邦で構成される政府間組織で、アンワル首相は先にBRICSへの参加の意向を示しており、7月に参加申請書を送付したとされる。

アンワル首相はまたロシアとの二カ国会議中に、マレーシアが議長国を務める2025年東南アジア諸国連合(ASEAN)首脳会議にプーチン大統領を招待したことを明らかにした。

アンワル首相の訪露はこれが初めてで、プーチン大統領との会談もこれが初めて。

(マレー・メイル、エッジ、ベルナマ通信、9月4日)

シンワワイズ、マレーシアのパームヤシ殻事業を売却

【クアラルンプール=アジアインフォネット】 シンワ・ワイズ・ホールディングス(Shinwa Wise Holdings、本社・東京都千代田区)は3日、子会社のシンワARTEXが、全額出資するマレーシア子会社のシンワAPECマレーシア(SAM)の全株式を売却し、あわせて債権も放棄すると発表した。

SAM は2017年3月より PKS(パームヤシ殻)の販売事業を行ってきたが、PKSの原料であるパームヤシの仕入れ価格が上昇し利益を圧迫することや、パームヤシの量的な確保が困難になる可能性があるなどの要因がグループ業績に影響を及ぼす可能性があると判断。売却に踏み切った。SAMの株式譲渡により、グループの経営資源をアート関連事業に集中するため、非中核の再生可能エネルギー関連事業を縮小する。

株式の譲渡先や譲渡額については明らかにしていない。債権放棄額は約4億2,554万円で、2024年5月期までに貸倒引当金を計上している。

メディカロイドの手術支援ロボット、マレーシアで販売承認を取得

【クアラルンプール=アジアインフォネット】 医療用ロボットのメディカロイド(本社 ・兵庫県神戸市)は4日、同社の手術支援ロボットシステム「hinotori(火の鳥)サージカルロボットシステム」が、マレーシア医療機器局(MDA)より、販売承認を取得したと発表した。

メディカロイドは、川崎重工業と医療機器メーカーのシスメックスの共同出資により2013年に設立。2015年より内視鏡手術支援ロボットの開発に着手し、5年の開発期間を経て「hinotoriサージカルロボットシステム」の提供を開始した。同システムは、川崎重工業の50年以上の歴史を持つロボット技術と、シスメックスの医療分野におけるネットワークおよび知見を活用し、手術に求められる術者の微細な動きを実現する手術支援ロボットとして開発されている。

メディカロイドは今後も、手術支援ロボットの海外への提供を通じ、グローバルな医療貢献に取り組んでいく方針だ。

ペナンの「ヘリテージ1926ホテル」、2026年に営業再開へ

【ジョージタウン】 2020年に閉業していたペナン州ジョージタウンの「ヘリテージ1926ホテル」が改装の上、2026年に営業を再開する。同ホテルは1926年に建てられた24棟連棟式の歴史的建造物。

地元企業のジェットブルーが、ホテル所有者であるペナン開発公社(PDC)との間で15年間のリース契約を締結した。ジェットブルーは、シンガポールのホテル運営企業アスコット・インターナショナルとも提携契約を締結し、アスコットが同ホテルの改装・運営を担当する。改装費用は2,000万リンギ。

PDC会長を兼任する、ペナン州のチョウ・コンヨウ首相は、ジェットブルーは入札で選定されたとし、15年間のリース契約にさらに15年間の延長オプションが付属すると説明。改装については、歴史的価値がある建物の構造や外観は維持され、内装のみの更新を行うと述べた。客室数は小部屋の統合により、96室から78室に変更される。

(ニュー・ストレーツ・タイムズ電子版、マレー・メイル、9月3日)

KLIA2内に「カプセルトランジットMAX」が正式オープン

【クアラルンプール】 クアラルンプール国際空港(KLIA)第2ターミナル内に3日、高級ホテル「カプセルトランジットMAX」が正式オープンした。「カプセルトランジット」シリーズでは最高級ブランドであり、国内線・国際線のトランジット客を対象としている。

「カプセルトランジットMAX」は、46室の客室に加え、ラウンジやスパ、ジム、会議室、イベントスペースも備える。浴槽が付属する「エグゼクティブルーム」、滑走路の眺望が楽しめる「滑走路スイート」なども用意する。ラウンジでは、植物性食品をベースとした温かい食事や軽食、ノンアルコール飲料などを提供する。

カプセルトランジットは2014年創立。KLIA第1・2ターミナルでカプセルホテルを運営している。2026年のマレーシア観光年を見据え、さらなる増床も計画しているという。

(ビジネス・トゥデー、9月3日)

【人生の知恵・仕事の知恵】Out of boring zone

Out of boring zone

★離職の理由

先日のオンライン研修で、シンガポール人の女性受講者が若い世代との接し方について話をされていたので、筆者の見解を述べました。

「7、8年前、シンガポール国立大学で日本企業の特徴について講演をした時、学生からの最初の質問は、「どうやったら、日本の化学メーカーに就職できますか?」でした。

全く、アカデミックな質問がないので失望しました。

でも、15年前、シンガポール経営大学で講義をした時の最初の質問は、「日本企業とアメリカの企業との違いを教えてください」という学生らしい質問でした。

今の若者は、特にエリートコースを歩んできた子たちは、次の準備に忙しく、入社してからも、心ここにあらずで、次のキャリアを求めている傾向があります」

★やる気の理由

以前、ブルネイの日系企業で研修をした時、人事のブルネイチャイニーズの男性がこんな述懐をしていました。

「湯浅さん、僕はブルネイしか知らなかったとき、自分は王様がいなければ何もできない人間だと思っていたのです。だけど、イギリスに留学した時、生まれて初めて、自分で住むところを探し、食事を作り、教科書を買って、自分の潜在能力に気がついたのです」

★退屈からの脱却

今の職場に満足しきれない若者は、次への準備に余年がなかったため、会社での

仕事が退屈に思えるのかもしれません。

従って、ブルネイチャイニーズの事例は、満足を絵に描いたように生きてきた人が、どうすれば今この時にやる気を持って仕事に取り組めるかを考える上で、参考になると思います。

次の準備に思いを馳せる若者に、今を頑張ってもらうためには、今を頑張らざるを得ない状況を作り出すことが肝要です。

湯浅 忠雄(ゆあさ ただお) アジアで10年以上に亘って、日系企業で働く現地社員向けのトレーニングを行う。「報連相」「マネジメント」(特に部下の指導方法)、5S、営業というテーマを得意として、各企業の現地社員育成に貢献。シンガポールPHP研究所の支配人を10年つとめた後、人財育成カンパニー、HOWZ INTERNATIONALを立ち上げる。 【この記事の問い合わせは】yuasatadao★gmail.com(★を@に変更ください)

格安航空エアアジア、KL―ラブハンバジョ線を開設

【クアラルンプール】 格安航空エアアジアは3日、クアラルンプール(KL)とラブハンバジョ(インドネシア東部フローレス島)を結ぶ新たな直行便運航を開始した。

火・木・土曜の週3往復の運航で、スケジュールは往路の「AK336」便がKL発11時10分、ラブハンバジョ着14時25分。復路の「AK337」便がラブハンバジョ発14時55分、KL着18時35分となっている。エアアジアは現在、マレーシアからインドネシアの15都市に乗り入れている。

KLとラブハンバジョを結ぶ国際直行便運航はこれが初めて。ラブハンバジョは世界最大のトカゲ「コモドドラゴン」の生息地で知られるコモド島観光の玄関口。インドネシアの重要観光地トップ5のひとつであり、同国政府は2024年に50万人以上の観光客を誘致することを目指している。

エアアジア直行便の就航により、KLを経由するアジア各国や豪州からの旅行客の利便性向上に寄与すると期待される。

(ビジネス・トゥデー、9月3日、エアアジア発表資料)