【クアラルンプール】 ラフィジ・ラムリ経済相は、予想を上回る経済成長とリンギ高により財政にゆとりが生じていることから、懸案となっているレギュラーガソリン「RON95」の補助金合理化計画の実施を遅らせる可能性があると述べた。
ラフィジ氏は18日に国会に提出される2025年度予算案の中に「RON95」の補助金合理化計画が盛り込まれるかとのメディアの質問に対し、マレーシアの予想を上回る経済成長とリンギ高により、財政再建目標を達成するための政策の柔軟性が高まったと言明。詳細は予算案発表を待つべきだとした上で、いくつかの状況が変わったため数カ月猶予期間をもつことが可能になったと述べた。
ラフィジ氏は、「経済成長が加速すれば、財政健全化目標を達成するための余裕が若干増える」、「リンギ上昇は補助金圧力が減ることも意味する」と述べ、「究極の目標は我が国の財政をより持続可能なものにすることだ。そして政府が採用できる政策オプションはいくつかあると思う」と、経済成長との間でバランスをとりながら財政再建が可能との考えを示した。
政府は6月にマレーシア半島部を対象にディーゼル燃料に対する一括補助金を廃止したが、世界銀行は先ごろ、マレーシア政府が2024年の国内総生産(GDP)の4.3%という財政赤字目標を達成するために、今年までにガソリン補助金支出を削減する必要があると指摘していた。
(エッジ、10月14日)