【クアラルンプール】 会計検査院(AG)は14日、2023年度政府会計の監査報告を下院に提出した。予算収支の赤字は前年度より約86億リンギ減少し、国内総生産(GDP)比での赤字の比率は5.5%から5.0%に低下した。一方、政府債務は1兆4,920億リンギに6.6%増加しており、AGは懸念を表明した。

政府系企業など13社の債務に対する政府保証も前年度比1.5%増の227億4,000万リンギになった。受け取った配当は460億リンギで、同17.5%の減少だった。

国債発行残高は対GDP比で60.2%から64.3%へ増加。ほかの返済責任も含めた政府債務はGDP比で78.0%から81.8%へ増加した。

受取勘定は約983億6,700万リンギで、内国歳入庁(IRB)の分が35.2%を占めた。うち6年間、未収だった額は284億リンギで、全体の28.9%を占めた。償却分は16億3,500万リンギ。

政府会計の改善に向けAGは、▽税収源の多様化を通じた歳入増と支出監視の強化▽新規借り入れの自制▽政府系企業の財務改善――などを勧告した。
(ニュー・ストレーツ・タイムズ、10月15日、エッジ、ベルナマ通信、ボルネオ・ポスト電子版、10月14日)