【クアラルンプール=アジアインフォネット】 エネルギー・金属鉱物資源機構(JOGMEC、本部・東京都港区)は15日、マレーシアの国営石油会社、ペトロリアム・ナショナル(ペトロナス)との東南アジア諸国連合(ASEAN)メタン排出管理実証設備設立に向けた連携を発表した。

マレーシアで開催されたASEANエネルギー・セクター・メタン・リーダーシップ・プログラム(ASEAN MLP) 2.0」の公表の場で明らかにした。ASEAN地域初のメタン排出管理実証設備となる東南アジアMETECを設立する。ASEAN MLP2.0は2023年6月から実施されていたASEAN MLP1.0に続くプログラムで、メタン排出管理におけるASEAN地域での連携を実施している。

ASEAN地域でのメタン排出管理は、地域の気候やASEANに多くみられる海上の天然ガス生産設備に適した手法を検討する必要がある。東南アジアMETECでは、ペトロナスおよびペトロナス工科大学(UTP)、ペトロナス石油技術研究所(INSTEP)と連携し、ASEAN地域の天然ガス生産設備の特徴を踏まえた排出実証設備の設立を目指す。

同設備では各地域の企業と連携し、メタン排出の測定・モニタリング・報告・検証プロセスについて検討し、ASEAN地域全体のメタン排出量削減を支援する。これにより石油ガス開発の事業者がメタン排出対策を行う際に、事前にメタン測定技術を評価する場を設けることで、計画策定の効率化を図ることができるようになる。