【クアラルンプール】  財務省は18日に発表した「経済アウトルック2025」の中で、経常収支の黒字が2023年に282億リンギと26年ぶりの低水準に落ち込んだが、今年と来年は増加が見込めるとの予想を示した。

経常収支の今年の黒字は434億リンギ、来年は491億リンギが見込めるという。国民総所得(GNI1)比でそれぞれ、2.3%、2.4%になる。

サービス収支はインバウンド需要で赤字の縮小が見込める。所得収支は直接投資の増加で赤字継続が予想される。上半期の経常黒字は192億リンギで、下半期は242億リンギが見込めるという。

今年通年の貿易黒字は1,151億リンギの予想。工業品や農産物、天然ガスなど鉱業品の輸出増以上に、輸入が増加する見通しのためだ。来年は1,256億リンギが見込める。

旅客運賃の受け取り・支払い、外国人旅行者・海外旅行者の宿泊費の受け取り・支払いなどサービス収支の赤字は今年、204億リンギ、来年は168億リンギに改善するという。旅行収支が改善するためだ。

直接投資収益など対外金融債権・債務から生じる利子・配当金の収支を示す第一次所得収支の赤字は今年、488億リンギに改善し、2025年は565億リンギが予想されるという。
(エッジ、10月18日)