【クアラルンプール】 政府系投資会社、ワン・マレーシア・デベロップメント(IMDB)をめぐる資金流用事件について、有罪判決を受け受刑中のナジブ・ラザク元首相は24日、国民に向けた声明を発表。「私が首相・財務相の時に1MDB事件が起きたことに毎日心を痛めている。国民に謝罪する」と述べた。しかし自分は首謀者ではないと改めて無罪を主張した。声明は息子のニザル氏が裁判所区域で読み上げた。

ナジブ受刑者は、ジュネーブに本社を置くペトロサウジ・インターナショナルの経営者2人がスイスにおける裁判で有罪判決を受けたことと、エッジが最近報じた記事に言及。1MDB資金の流用で自分は首謀者でないことが示されたと述べた。エッジによる、ペトロサウジでの電子メールのやり取りの分析で、同社がジョー・ロー容疑者と共謀して自分をだましたことが示されたという。ジョー・ローは逃亡中。

ナジブ受刑者は「ペトロサウジが1MDBの金を流用していたことは知らなかった。私はそれと認識して、流用資金を受け取ってはいない」と釈明。さらに「一部の人には信じ難い話かもしれないが、当時受け取った資金はサウジアラビアからの政治献金だと信じていた」と述べた。
(ザ・スター、ザ・サン、10月25日、ベルナマ通信、ラクヤット・ポスト電子版、10月24日)