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日本をモデルにした地下放水路、セランゴール州が計画

【クアラルンプール】 セランゴール州政府は首都圏クランバレーの洪水対策として、埼玉県春日部市にある「首都圏外郭放水路」と同様の地下放水路の建設を計画している。事業費が推定60億リンギと巨額に上ることと、連邦直轄地のクアラルンプールも含まれることから、提案書をファディラ・ユソフ副首相(兼エネルギー移行・水利転換相)に提出した。

首都圏外郭放水路は、中小河川の洪水があふれ出す前に地下トンネルに取り込み、安全に大きな河川へ放流する施設。地下神殿と呼ばれ、見学会が催されている。

セランゴール州のイザム・ハシム・インフラ農業委員長(国政の閣僚に相当)は日本を訪問した際、外郭放水路と川崎市が整備した「五反田川放水路」を視察しており「極めて優れた施設であり、マレーシアの洪水対策として有用だ」と語った。五反田放水路は大雨で水位が上昇した場合、地下トンネルを通じて直接多摩川に放流することで、下流の洪水被害を軽減する。

イザム・ハシム氏は「州の河川は異常降雨を吸収しきれない。地下放水路を建設すれば、州だけでなく、クアラルンプールも洪水から守られる」と語った。州では河川氾濫の頻度が増している。
(フリー・マレーシア・トゥデー、マレー・メイル、11月8日)

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