首都圏の鉄道・バス乗り放題のMYツーリストパス発売

【クアラルンプール】 公共輸送機関を管轄するプラサラナ・マレーシアは10日、首都圏クランバレーを訪れる国内外の観光客向けに、鉄道・バスが最大で3日間乗り放題になる「MYツーリストパス」を発売した。

乗り放題になるのは、軽便鉄道(LRT)、大量高速輸送(MRT)、モノレール、ラピッドKLバス、高速バス(BRT)、MRTフィーダーバス。ムルデカ広場周辺やペトロナス・ツインタワー、KLタワー、サンウェイ・ラグーンなど主要な文化・商業地区をなど巡りやすくなるだけでなく、それらの観光スポット、ショッピングセンター、飲食店で割引などの特典を受けることができる。

パスは1日、2日間、3日間の3種類があり、料金は外国人がそれぞれ40、60、80リンギ、マレーシア人はそれぞれ20、30、40リンギ。ただし12月9日まで特別キャンペーンとして外国人はそれぞれ35、50、65リンギ、マレーシア人は15、25、35リンギで購入できる。主要駅で販売される。

来年の東南アジア諸国連合(ASEAN)首脳会議、続く2026年の「ビジット・マレーシア・イヤー」(マレーシア観光年)を意識した取り組みで、発売記念式典に出席したファディラ・ユソフ副首相は「このような取り組みを通じ、より多くの観光客がマレーシアに訪れるよう支援していきたい」と話した。
(ベルナマ通信、ポールタン、プラサラナ・マレーシア発表資料、11月10日)

米国新政権の経済政策を注視=第2財務相

【ジョージタウン】 マレーシアは、来年米国で誕生するトランプ新政権が新たな経済政策を打ち出すのを見守る。アミル・ハムザ第2財務相が11日、ペナン州で開かれた銀行主催の会議に出席した際の会見で表明した

アミル・ハムザ氏は「次期大統領のトランプ氏は組閣中だ。トランプ氏が就任後に打ち出す経済政策を注視し、世界経済をけん引するものかを判断する。就任は1月であり、まだ先の話だ」と語った。

アミル・ハムザ氏はまた、マレーシア経済は多様化しており、高い経済成長を維持できると確信していると強調。年初9カ月の国内総生産(GDP)成長率は前年同期比5.1%で、9月の物価上昇率は1.8%、失業率は3.2%と低水準にあることを指摘した。
(ザ・スター、11月12日、ベルナマ通信、エッジ、11月11日)

ペナン軽便鉄道、2025年初頭に着工予定=運輸相

【バターワース】 ペナンで計画されている軽便鉄道(LRT)ムティアラ線について、アンソニー・ローク運輸相は2025年初頭に工事開始予定だと明らかにした。いくつかの解決すべき問題について元請業者と協議を行っており、最終的に財務省の承認を得てから開始することになるという。

メディアが年内にも着工にもされると報じたことについてローク氏は、「必要なプロセスがすべて今年末までに完了することを期待する」と述べた上で、プロジェクトを州政府から連邦政府が受け継いだために新たな手続きが必要になったと指摘。「元請業者に変更はないが、ルートや計画に変更があり、詳細な費用計算、建設費に関してもすべて再協議して最終決定する必要があった」と着工が遅れている理由を説明した。

第1フェーズはペナン国際空港(PIA)からコムタ(ペナン州政府合同庁舎ビル)までの区間で、プロジェクト実施機関であるMRTコープと、元請業者のSRSコンソーシアムが詳細に向けて協議を行っている

第2フェーズは海峡を超えて本土側バターワースのペナン・セントラルまで接続する区間で、アンワル・イブラヒム首相の指示により実現した。

第1、2フェーズを合わせた全長は約29キロメートルで、2030年までの運行開始が予定されている。
(ニュー・ストレーツ・タイムズ電子版、ビジネス・トゥデー、マレー・メイル、11月11日)

テクスケムにデータ暗号化のサイバー攻撃、業務に支障はなし

【クアラルンプール=アジアインフォネット】 日系テクスケム・リソーシズ(TRB)は11日、同社と子会社がサイバー攻撃を受け、サーバー内の一部のデータが暗号化され、アクセス不能になったと発表した。

TRBは攻撃を発見後、直ちにネットワークを隔離し、攻撃を受けたサーバーの保護、復旧作業に着手したという。この出来事を調査するため外部コンサルタントを雇用した。対策不十分と思われる点を調べ、サイバーセキュリティー基盤を強化し、データ復号を図るという。

業務への影響を最小限にとどめるため業務復旧作業を既に開始した。11日の時点で金銭的損害、業務面の混乱はなく、データの外部漏洩も確認されていないという。

ランサムウエア(身代金要求型ウイルス)による攻撃だが、データを元に戻すことと引き換えに「身代金」を要求されたかは明らかにされていない。