ハラル食品の冷凍ハブ施設、ネグリセンビラン州で着工

【クアラルンプール】 ハラル(イスラム法に準拠した)食品の冷凍ハブ施設の起工式が23日、ネグリ・センビラン州ニライで行われた。

この施設は、冷凍配送を手がけるゴログが4億リンギをかけ、18カ月以内の完成を目指している。「スマートRHDC」と呼ばれ、原材料、半製品、完成品の高度な保管ソリューションを提供する。マレーシア初の人工知能搭載自動冷蔵倉庫も備え、8万4,000枚分のパレットを収容でき、積載ベイは60カ所ある。連邦農産物マーケティング庁(FAMA)とも協力し、事業主や農家も利用できるようにするという。

起工式に出席したアンソニー・ローク運輸相は、同州ニライかエンステックに新たなハラル食品専用の物流ハブの建設に向け、州政府と協議を始めた、と記者会見で語った。ローク氏は「クアラルンプール国際空港(KLIA)に近く、マレー半島の北部、南部、東部、西部を結ぶ高速道路で戦略的に接続しており、物流の強化に理想的だ」と述べた。

ローク氏はさらにハラル認証は食品だけでなく医薬品や化粧品などの製品にも適用され、市場機会が広がると強調。「中国のようなイスラム教徒が過半数を占めない地域でも、ハラル製品の重要性は理解されている。専用の物流ハブができれば、さらに多額の投資を引き寄せ、ハラル製品生産のリーダーとしての地位を確立できる」と付け加えた。
(エッジ、マレー・メイル、11月23日)

KLとバンコクに格安航空ハブ、エアアジア創業者が構想

【クアラルンプール】 格安航空エアアジア・グループの創業者、トニー・フェルナンデス最高経営責任者(CEO)は、クアラルンプール(KL)とタイ・バンコクにドバイのような格安航空ハブを建設する構想を明らかにした。

フェルナンデス氏は、エアアジアにとって最適なのは所要時間1時間半から6時間のフライトだとした上で、様々な目的地に向かう乗り継ぎ客をKLやバンコクのハブに誘導することを目指すと言明。「私がやろうとしているのは、世界で初めてドバイやカタールのようなハブをクアラルンプールとバンコクに作ることだ。ハブのようなものはバンコクやシンガポールにもあるが、これらはプレミアム航空ハブだ。誰も低コストのハブを実現したことはない」と述べた。KLとバンコクの格安航空ハブを経由してネットワークを拡大するとともに、チェンマイ―中国線のような地方都市への路線を増やすことで成長を図るという

フェルナンデス氏は、「我々は(新型コロナ禍の)5年間、地獄の日々を過ごした。しかし我々は復活しさらなる成長を目指している」と言明。コロナ禍で解雇した2,600人の従業員全員を再雇用し、現在は2万3,000人を雇用していると述べた。

エアアジアは新型コロナ禍で大きな打撃を受け、債務再編、従業員の解雇、一部機材のリース会社への返却を余儀なくされた。親会社であるキャピタルAは上場計画を断念し、代わりに姉妹会社のエアアジアXと合併して大幅原資を行い、財政難カテゴリーから脱却を図る方針だ。
(ブルームバーグ、フリー・マレーシア・トゥデー、エッジ、11月22日)

中電工、設備会社IAQの株式40%を買収

【クアラルンプール=アジアインフォネット】 中電工(本社・広島市)は21日、マレーシアの設備会社、IAQテクノロジー・インターナショナルの株式40%を買収すると発表した。同日、株式譲渡契約を締結し、IAQと業務提携契約を締結した。

IAQは、主にマレーシアおよびシンガポールにおいて半導体工場・データセンターを中心に、設計・調達・施工やプロジェクト・マネジメントなど、顧客のニーズに応じた総合設備ソリューションを提供している。クリーンルームを中心とする設備工事に強みをもっており、欧米系多国籍企業の旺盛な建設需要を背景に、業績を拡大している。傘下子会社に、設備工事を手掛けるIAQソリューションズ、プロジェクトマネジメントを手掛けるIAQエンジ二アリング・プロジェクト・マネジメント、省エネ事業を手掛けるIAQエナジー・ファシリティ・マネジメントなどを持つ。

中電工はIAQとの業務提携により、現地法人の中電工マレーシアおよびRYBエンジニアリング(シンガポール・マレーシア)との施工面での協業関係を構築し、より付加価値の高い総合設備工事サービスの提供に取り組むとしている。

セランゴール州、モビリティ基本計画が近く完成

【シャアラム】 セランゴール州は2035年までに公共交通機関の利用率を60%にする目標達成に向け、モビリティ・マスタープランを策定中であることを明らかにした。22日の州議会質疑で投資・貿易・モビリティ評議会のン・ツェハン評議員が明らかにした。近く完成予定だという。

同マスタープランにはバス、鉄道、タクシー、配車サービスなどの交通手段だけでなく、バス停、マイクロモビリティ(電動キックボード、電動アシスト自転車などの個人用乗り物)、歩行者用通路などのインフラも組み込まれている。

最新データによると、セランゴール州の公共交通機関の1日の平均乗客数は、軽便鉄道(LRT)や首都圏大量高速輸送(MRT)、モノレールやバスを含め約110万人。ン氏は、8月にワークショップとセランゴール州のすべての地方自治体との協議が行われたと明らかにした。委託条件を確立し、調査の包括性を確保したと付け加えた。
(マレー・メイル、セランゴール・ジャーナル、ベルナマ通信、11月22日)