【クアラルンプール=アジアインフォネット】  パナソニック・マニュファクチャリング・マレーシアは11月29日、同社2024年度第2四半期(2024年7ー9月)の純利益が247万リンギにとどまり、前年同期比92.6%の大幅減益となったと発表した。為替差損と原材料費の上昇が響き、3年ぶりの低水準となった。

売上は前年同期比0.1%減の2億3,607万リンギ。空質空調社(HVAC)は長引く暑い気候により国内や域内でのファンの売上が大幅に増加したものの、シャワー製品の不振が響き、売上が2.2%増にとどまり減益となった。くらしアプライアンス社(LASC)は、掃除機製品の輸出売上減少などにより9.6%の減収、53%の大幅減益となった。

対米ドル・リンギ高による為替差損が1,640万リンギに拡大(前期は60万リンギ)。厳しい環境により特に利益率の高い製品で販売が減少し、銅とアルミニウムの材料費が上昇したことも利益を押し下げた。

上半期(4―9月)決算では、売上が前年同期比1.6%減の4億5,703万リンギ、純利益は62.2%減の2,026万リンギとなった。

同社は今後について、世界経済は、緩やかなインフレ、堅調な労働市場、先進国における予想を上回る需要に支えられ、2025年も安定を維持すると予測されるが、地政学的緊張の高まりや主要経済における貿易政策の変化による潜在的なリスクがあると指摘。今年度の事業環境は不安定になると予想しているとした。