【クアラルンプール】 サラワク州営電力会社のサラワク・エナジー(SEB)によるコンテナ型太陽光水素プロジェクトの実証実験が成功し、州政府が掲げる2025年までに完全電化という目標に向け大きく前進した。アブドル・ラーマン・ジュナイディ公益事業・電気通信副相が11日、地元であったグリーン水素展示会で語った。

完全電化という目標において、大きな課題となるのが農村部の電化で、州政府はサラワク代替農村電化計画(SARES)を策定して取り組んできた。

コンテナ型太陽光水素プロジェクトは、送電網につながっていないオフグリッド・ソーラーシステムと、水素貯蔵技術を統合したもの。エネルギーが余っている場合は水素ガスが生成・貯蔵され、より多くの電力を必要とする場合は、水素ガスが電気に戻され、地元のオフグリッドシステムに送られるという。2021年からソン郡の農村で実証実験を行っていた。

ラーマン氏は「ミリなどのまだ電力が供給されていない村でも適合性を調査し、グリーン水素の取り組みを強化していきたい」としている。
(サラワク・トリビューン、12月11日)