【クアラルンプール=アジアインフォネット】 国民車メーカー、プロトン・ホールディングスは16日、同社の電気自動車(EV)ブランド「e.MAS」の初モデルであるCセグメント・スポーツ車(SUV)、「e.MAS7」を発表した。発表会に出席したアンワル・イブラヒム首相はマレーシアが来年議長国となる東南アジア諸国連合(ASEAN)会議で「e.MAS7」をオフィシャルカーにすると宣言した。

バージョンは「プライム」と「プレミアム」の2種で、価格はそれぞれ10万5,800リンギ、11万9,800リンギと外国メーカーのEVに対抗できる価格設定とした。先着3,000人には4,000リンギの割引が適用される。安全性にも配慮しており、ASEAN NCAP(東南アジア諸国向け新車アセスメントプログラム)で5つ星評価を獲得した。車体色は▽プラチナシルバー▽ターコイズグリーン▽スレートグレー▽リチウムホワイト▽クォーツローズピンク――の5色を用意した。

フロントに搭載された電気モーターは定格出力218PS(215hp、160kW)、トルク320Nmを発揮。0-100㎞/h加速は6.9秒とプロトン車で過去最高を記録、最高速度は175㎞/hとなっている。

「プライム」は吉利汽車のAegisショートブレード・リチウム鉄リン酸 (LFP) バッテリーの49.52キロワット時(kWh)バージョンを採用しており、WLTP定格の航続距離は345km。「プレミアム」はより大きな60.22kWhパックを搭載し、最大410kmの航続距離を実現した。

プロトンは「e.MAS7」を近い将来、トリニダードトバゴ、ネパール、シンガポール、モーリシャスなどに輸出する方針だ。