【ペタリンジャヤ】 今年の消費者物価指数(CPI)の上昇率は加速するとエコノミストは予想している。レギュラーガソリン(RON95)の補助合理化、売上・サービス税の適用対象拡大、公務員賃金と最低賃金の引き上げ、および近く発足する米トランプ政権が導入する可能性のある輸入関税引き上げが主因だ。

ケナンガ投資銀行は今年のCPI上昇率を2.7%と予想している。トランプ米次期大統領が掲げる関税措置は取引手段の可能性が高いが、実施された場合、価格上昇につながる。しかし長期的には中国の輸出先が変わり、域内にデフレ圧力がかかるという。

CIMB証券は、個人消費奨励型の施策が理由の需要増大はインフレを誘発する可能性があるが、国内総生産(GDP)を0.4ポイント押し上げる効果が見込め、中央銀行バンク・ネガラ(BNM)が翌日物政策金利(OPR)を引き上げる可能性が高まるとみている。

2023年11月のCPIは前年同月比1.8%と市場予想の2.1%を下回った。しかし12月は必需品以外の支出が増えるため、やや高めが推測されるという。
BNMが立てた通年のCPI上昇率予想は24年が2%、25年が3.5%。
(ザ・スター、12月24日)