【クアラルンプール】 ジョホール・シンガポール経済特区(JS-SEZ)の協定締結に向けた覚書が正式に交わされたのを受け、財務省とジョホール州政府は8日、投資促進に向けた新たな優遇措置を発表した。1月1日に遡って適用される。

5%の法人税率や、特区内で働く知識労働者に対する優遇所得税率などが盛り込まれた。5%の法人税率の対象となるのは、人工知能(AI)や量子コンピュータ、医療機器、航空宇宙、グローバルハブサービスなどの分野における製造・サービス活動に対し新規投資を行う企業。最長15年間となる。

知識労働者に対しては10年間、15%の優遇所得税率が適用される。そのほかJS-SEZの特定分野で事業展開する企業にも特別優遇措置が予定されているが、詳細は追加で発表される。

アミル・ハムザ・アジザン第2財務相は「質の高い投資を誘致し、高収入の雇用を生み出すことで、国の競争力を強化する」と協調。オン・ハフィズ・ガジ州首相も「これらの優遇措置が、世界的投資ハブとして州の地位を高めると確信する」と評価した。

また、投資プロセスを合理化するため、インベスト・マレーシア・ファシリテーション・センター・ジョホール(IMFC-J)を設立。さらに、州政府は今月からの娯楽税の引き下げにも合意した。
(フリー・マレーシア・トゥデー、ビジネス・トゥデー、エッジ、1月8日)