【クアラルンプール=アジアインフォネット】 マラヤ大学(UM)キャンパス内のコンビニ2店舗で売られていたサンドイッチに付けられたハラル(イスラムの戒律に則った)マークへの疑惑が浮上していた件で、イスラム開発局(JAKIM)は製造メーカーがハラル認証を取得していなかったと発表した。
問題のサンドイッチは鶏肉から作ったハムとチーズを挟んだもので、シェイク・アンド・ベイク・カフェが製造し、華人系ミニマートチェーン、KKマートの店舗で販売されていた。パッケージにはKKマートのロゴとハラルマークが入っていたが、実際はハラルではないのではないかとの疑問の声が浮上。疑惑を受けて当該2店舗は1月10日付けで閉鎖されているが、今後「2011年取引表示法」違反で関係者が訴追されるとみられる。
KKマート側はパッケージ上の同社のロゴは許可なくシェイク社が付けていたものだと主張。シェイク社との取引を停止し、法的措置をとると発表したが、統一マレー国民組織(UMNO)のアクマル・サレハ青年部長はKKマートがムスリム消費者を誤解させたと強く非難。華人系政党のマレーシア華人協会(MCA)は「問題を政治化すべきでない」とし、華人に対する非難がエスカレートすることに懸念を示した。
KKマートを巡っては、昨年3月に「アッラー」の文字がプリントされた靴下が販売されていたことが発覚。イスラムに対する誹謗だとの声がイスラム保守派から上がり、KKマートの店舗に火炎瓶が投げ込まれる騒ぎまで起きている。