【クアラルンプール】 サラワク州のアバン・ジョハリ首相は22日、同州タンジョン・エンバンに計画中の新港について、神戸港をモデルにした港になるとの見方を示した。

タンジョン・エンバンはサラワク川河口に位置し、サラワク川そのものは水深が浅い。このため、アバン州首相は「既存の港近くの浅い水域では大型船や貨物の取り扱い能力が限られる」と指摘。州の経済成長促進には深海港が欠かせないが、浚渫で深くするのではなく、沖合での海上埋立建設方式で水深を確保している神戸港をモデルにすると言明した。海岸から8キロ離れた水深15―20メートルの地点になるとみられる。州営の石油・ガス企業ペトロリアム・サラワク(ペトロス)のガスターミナルも併設される。

アバン州首相は19日には、計画中の新国際空港もタンジョン・エンバンの沿岸地域に建設すると表明。これまでは内陸部で予定していたが、インドネシア領域を通る飛行ルートになる可能性があったことから、計画を変更した。新深海港と新空港を合わせ、総額1,000億リンギの巨大プロジェクトになる。
(ボルネオポスト、ダヤクデイリー、1月22日、ニュー・ストレーツ・タイムズ、1月19日)