【クアラルンプール】 7月に予定されている電気料金の値上げについて、アンワル・イブラヒム首相は、産業界及び超富裕層にのみ影響するとし、総人口の85%の国民には影響しないと強調した。電気料金値上げは、不均衡コスト転嫁(ICPT)メカニズムに基づいて実施される。
アンワル首相は4日の下院議会答弁で、「政府の電力料金値上げに対する姿勢が二転三転している」と非難した野党議員の指摘に対して反論。電気料金の値上げが必要だとする発言は産業界に向けたもので、学校、病院、その他の公共の利益となるプログラムなどに資金をより多く割り当てるための政府の取り組みの一環だと主張した。
電気料金については1月、「1キロワット時(kWh)あたり現行の39.95センから14.2%値上げされ45.62センとなる」と報じられたが、アンワル首相は先のイベントでそれは事実ではなく14%未満になると発言した上で、電気料金値上げの必要性を強調していた。
政府は現在、85%以上の世帯に電気料金に補助金を支出している。電気基本料金はインセンティブベース規制(IBR)の枠組みの下でエネルギー委員会によって設定され、3年ごとに見直されることになっている。基本料金に加えて不均衡コスト転嫁(ICPT)メカニズムがあり、これは6カ月ごとに見直される。次回の関税見直しは2025年7月に予定されている。
(ニュー・ストレーツ・タイムズ電子版、2月4日、マレーシアン・リザーブ、2月3日)