【クアラルンプール=アジアインフォネット】 マレーシアに拠点を置き世界的にドローン事業を展開するエアロダイングループの日本法人エアロダインジャパンは9日、長崎県佐世保市の本土と離島間における長距離ドローン配送の実証実験に成功したと発表した。

実験では、ドイツのドローンメーカー、フェニックス・ウィングスの高性能物流ドローン「PW.Orca」を使い、10キログラム(kg)の鮮魚を載せ、離島の高島との往復48キロメートル(km)を20分で輸送した。

PW.Orcaはアジア地域における商用ドローン物流の拡大に向け設計され、最大積載量15kg、航続距離100km、最高時速130kmで運行できる。エアロダイングループは2月、フェニックスとグローバル・アライアンス・パートナーシップを締結。世界の中でも厳しいとされる日本の航空局の規制基準に合わせ、飛行許可を取得した。

今回は、地元企業のフライトパイロットが実際のドローン操作を担当し、エアロダインは運行に関する技術的知識を提供する形で実施。フライトパイロットによると、高島から東京都都心までの配送は、従来は最短でも2日かかっていたが、ドローンによる集荷後、陸送、航空便をつないで当日中の配送が実現したという。

エアロダインジャパンは今回の成功をもとに、ドローン物流の推進を全国的に加速させていきたいとしている。