サラワク州長期滞在ビザへの関心高まる、中国からの申請急増

【クチン】 サラワク州が独自で行っている長期滞在ビザ(査証)、サラワク州マレーシア・マイ・セカンド・ホーム(S-MM2H)プログラムに対する関心が高まっており、特に中国からの申請が急増している。同州のアブドル・カリム州観光・創造産業・舞台芸術相が明らかにした。

S-MM2Hプログラムはこれまで米国、欧州、シンガポールからの応募者が中心だったが、最近の傾向では中国からの応募が大幅に増加しており、過去2カ月間で中国が最大の応募国となった。中国に加えて、日本、台湾、韓国、シンガポールからの応募も好調だという。昨年だけで560件の申請が寄せられた。

S-MM2Hは今年からシステムが変更され、代行業者の許可とライセンス発行権限が連邦政府観光芸術文化省からサラワク州政府に移譲され、プログラム管理が簡素化された。また申請基準は、申請者が州の銀行に預ける定期預金の額が50万リンギ(以前は15万リンギ)に引き上げられた。
(ボルネオポスト、3月19日)

4月導入の外国人投資家パス、最長1年滞在と数次入国可能に

【クアラルンプール】 マレーシア出入国管理局駐在者サービス課(ESD)は15日、4月1日から導入される投資家パス(ビザ)の詳細を発表した。

投資家パスは、ビジネス訪問者または外国人投資家の円滑な活動を目的としたマルチエントリービザ (MEV)になる。特に、投資機関または関連当局を通じてマレーシアへの投資を約束した人を対象とするという。6カ月間滞在でき、さらに6カ月間延長することができる。

申請時にマレーシア国外にいる必要があり、ESDの申請システム「エクスパッツ・ゲートウェイ」を通じて必要な書類が提出されると、5営業日以内に処理されるという。家族向けの扶養家族パス(DP)は申請することができない。

外国人投資家に対しては現在、出身国の規定に応じ、14―90日間のソーシャルビジットパスしかなく、中長期滞在できるビザが求められている。クアラルンプールの市場教育センター(CME)の最高責任者で、イタリア人実業家のカルメロ・フェルリト氏は「(投資を促すための)正しい一歩」と評価しつつ、「投資家の定義が不明確」と指摘。またマレーシアのアイルランド商工会議所のドナル・クロッティ会長の発言として、導入前に各国の商工会議所などと詳細を協議するよう提案している
(フリー・マレーシア・トゥデー、3月18日、ESD発表資料)

大型車両、高速道での追い越し車線走行を禁止へ

【クアラルンプール】 運輸省 (MOT) は、大型車両に対して高速道路走行の際の追い越し車線使用を禁止する方針だ。 ジャナ・サンティラン事務次官によると、同規則は2015年に公布されていたがこれまで実施されていなかったため、実施提案書を運輸大臣に提出するという。

商用車、特にトラックとバスに対する運行規則の厳格化のための5つの改善策の1つで、追い越す場合のみ2番目の走行車線を利用し、追い越しが終わった段階で左端の車線に戻る必要がある。追い越し車線はいかなる場合も走行してはならない。

他の4つの改善策は、▽速度制御装置の設置義務▽全地球測位システム (GPS) 追跡設置▽11の高速道路での高速走行時重量測定 (HS-WIM) 検出器設置▽追加の自動執行システム (AES) カメラ設置――。速度を時速80―90キロメートルに制限する速度制御装置はすでに新しいトラックには装備されており、GPS設置規則は3月中に施行される。またHS-WIMも2026年第1四半期に完了する予定だ。
(ニュー・ストレーツ・タイムズ電子版、ザ・サン電子版、マレー・メイル、エッジ、ベルナマ通信、3月18日)

MAGとエアアジア、バッテリー機内持ち込み規則を改正

【クアラルンプール】 マレーシア・アビエーション・グループ(MAG)は17日、電子機器の充電に用いられるバッテリーの機内持ち込み規則の改正を発表した。

乗客は、容量100ー160ワット時 (Wh) のバッテリーを、最大2台まで機内に持ち込むことができるが、頭上の収納棚に入れることは認められない。常に身に着けるか、座席の前のポケットや、バッグに入れて座席の下で保管することが求められる。また飛行中の充電、地上走行中やシートベルト着用サインが点灯中のバッテリーの使用も禁止される。傘下のマレーシア航空、ファイアフライ、MASウィングスで、4月1日から適用される。バッテリーを預け荷物の中に入れることは引き続き禁止される。

規制改正は17日に発表したバティック・エアに続くもの。エアアジアも同様に改正し、機内に持ち込むバッテリーは最大2台までで、容量は100ワット時 (Wh) または2万ミリアンペア時 (mAh) とし、常に携帯するよう求める。
(エアロニュース・ジャーナル、3月19日、MAG発表資料)

犯罪関与の外国人、2021ー24年の間に逮捕者が9600人

【クアラルンプール】 2021年から昨年11月までの間にマレーシア国内で外国人9,684人が暴力犯罪、強盗、窃盗、殺人、強姦、その他の犯罪行為に関与したとして警察に逮捕された。ラザルディン・フセイン監察総監が明らかにした。

国籍別でみると、インドネシア、ミャンマー、バングラデシュ、フィリピン、パキスタンから来た外国人の犯罪率が高かった。合法的に入国した後にオーバーステイで逮捕された者は6,559人に上った。

指名手配された外国人は2,141人で、うち1,414人は刑事捜査局が捜査している事件に関与した容疑で、325人は商業犯罪に、402人は麻薬関連犯罪に関与していた。

ラザルディン氏は、外国人、特に不法移民が関与する犯罪に対処する上で警察が直面する問題として、身元確認、個人の所在特定の困難さ、国際協力の制限などを挙げた。
(ニュー・ストレーツ・タイムズ、3月18日)