中小零細企業は業績拡大を予想、アライアンス銀調査

【クアラルンプール】 中小零細企業は今年、堅調な内需、デジタル技術の導入で売り上げの増加を予想していることが、アライアンス・バンクの業況見通し調査から分かった。一方で事業費の上昇、現金収支面の制約を課題として挙げた。

調査を担当したレイモンド・チュイ幹部行員は声明で「外的環境が厳しい中、中小零細企業が先行きに自信を持っていることは、かれらの機敏さ、向上心を示している」とした。

中小零細企業の75%は生産性・顧客管理改善のためデジタルツール投資を計画している。最も価値ある投資とみなしているのは、ソーシャルメディア業務を効率化する管理ツールおよび電子商取引プラットフォームだ。

回答企業の69%は外部からの資金取り入れが必要と考えており、銀行融資を最も好むとした。しかし2024年に融資取得を目指した企業は、承認に手間がかかったことを問題点として挙げた。

アライアンス銀行はこうした不満にこたえるため、中小企業向け融資を、より入手しやすくしているという。
(ザ・スター電子版、ベルナマ通信、3月26日)

高速道路の半額、ハリラヤ連休前の28、29日に実施

【クアラルンプール】 政府は26日、今年のハリラヤ(断食月明け大祭)に先だって、28、29日両日の高速道路の通行料金を50%割引にすると発表した。

アレキサンダー・ナンタ・リンギ公共事業相によると、割引になるのは28日(金)の午前零時1分から、29日(土)の午後11時59分まで。旧正月連休と同様、対象はクラス1の乗用車のみで、シンガポールとの国境を結ぶ有料道路は割引対象外となる。すでに閣議決定され、連邦政府は高速道路運営会社の利益補填のため1,969万リンギを負担するという。

またファーミ・ファジル通信相はハリラヤ初日にマレーシア国民は5ギガの追加データが無料で提供されることも発表。マキシス、Uモバイル、セルコムDigiなどの4,500万アカウントが対象になるといい、詳細については各モバイルネットワーク事業者で確認するよう説明している。
(ザ・スター、フリー・マレーシア・トゥデー、ベルナマ通信、3月26日)

上院が閉幕、改正EPF法など10法案を承認

【クアラルンプール】 上院は26日、複数の法案を承認して会期を終了した。承認した法案は全部で10本。これには従業員積立基金(EPF)法改正案、憲法改正案が含まれる。

改正EPF法は全ての外国人労働者にEPFへの加入を義務付ける内容で、加入者は55歳に達すると積立金の一部、またはすべてを引き出すことができる。加入義務付けは外国人の社会保障を考慮したもので、アミル・ハムザ第2財務相は、国籍を問わずすべての外国人給与所得者を平等に扱い、社会保障を提供するものだと説明した。

経営者にマレーシア人の雇用を促す効果も見込んでおり、賃金上昇につながると政府は期待している。社会保障のポータビリティーとして、財務省とEPFは、外国人がEPF積立金を母国での年金に移転できるようにする研究も行う。

3月20日の憲法改正案審議にはアンワル・イブラヒム首相が出席した。上院は行政サービス効率化委員会法も承認した。
(マレー・メイル、エッジ、ベルナマ通信、3月26日)

KLIAマスタープラン見直し、物理的拡張計画は保留=MAHB

【パース】 空港運営会社マレーシア・エアポーツ・ホールディングス(MAHB)は、クアラルンプール新国際空港(KLIA)マスタープランを見直し、物理的拡張計画を保留する一方で、既存資産の刷新によって当面の取扱能力拡大につなげる考えだ。

2020年に新型コロナが流行したときに発表されたKLIAマスタープランには、ターミナル1(T1)とターミナル2(T2)の段階的なアップグレードが含まれており、年間旅客取扱能力をT1は3,000万人から5,900万人に、T2は4,500万人から6,700万人へ拡大させることや、将来的な第4滑走路建設と新ターミナル(T3)の開発が含まれていた。

MAHBの戦略担当シニアゼネラルマネジャー、メガット・アルディアン氏は「需要予測を修正し、マスタープランを見直している。問題は”拡張を行うかどうか”ではなく”いつ行うか”であり、拡張は必ず行う」とした上で、「KLIAに関しては、今のところ最適化の方針を取っている。旅客が空港内の各ポイントを通過する時間を短縮できれば取扱容量が拡大する」と述べた。

政府系ファンド、カザナ・ナショナル率いるコンソーシアム、ゲートウェイ・デベロプメント・アライアンス(GDA)は先ごろ、MAHB買収を完了。ブルサ・マレーシア(マレーシア証券取引所)上場を廃止した。長期的な戦略的意思決定を迅速化し、空港インフラ、旅客サービス、航空会社の接続性を向上させるためだとしている。
(エッジ、3月26日)