【プトラジャヤ】 マレーシア・パーム油委員会(MPOB)のアハマド・パルヴィーズ委員長は、米国の「相互関税」実施によるパーム油業界への影響は最小限にとどまるとの見方を表明。マレーシアに対する24%の関税率は、それぞれ32%、36%の高税率に直面しているインドネシア、タイに対して若干有利だと指摘した。

パルヴィーズ氏は、米国ではパーム油は主に一般的な調理用ではなく特殊な油として使用されているとし、マレーシアの米国へのパーム油輸出は国内総生産量の1%以下にとどまっていると指摘。「関税引き上げは価格上昇などの間接的な影響があるかもしれないが、米国での需要に大きな影響はないだろう。影響は直接的ではないが、特に最終製品の価格上昇という形で連鎖的な影響があり、最終的には米国の消費者が負担することになるだろう」と述べた。

パルヴィーズ氏は、初期段階では貿易の混乱が生じる可能性があるとした上で、米国ではトランス脂肪酸政策などにより、製菓業など特定の分野でパーム油に依存している業界があると指摘。パーム油の需要が依然として強いと述べた。
(ニュー・ストレーツ・タイムズ電子版、エッジ、4月7日)