【クアラルンプール】 複数の企業がブルサ・マレーシア(マレーシア証券取引所)での新規株式公開(IPO)の延期を決めた。アブドル・ワヒド最高経営責任者(CEO)が今年の見通しに関する会議で明らかにした。米政権による関税措置の発表で市場が不安定になっているためだ。

アブドル・ワヒド氏によると、4月30日に上場予定だった韓国系クク電子傘下のクク・インターナショナルが上場計画の2カ月延期を決定。既に募集を開始していたため、投資家からの返金要求に応じている。化学品メーカーの韓国系OCIホールディングスもIPOに向けた作業を停止した。

ブルサの今年の上場目標数は60件で、アブドル・ワヒド氏は、引き続き目標達成を確信していると述べた。

マレーシアを含む世界各地の証券市場は一貫性を欠く米政権の関税政策、その結果としての不透明感から大きく変動している。

今年、既に上場を果たしたのは15社。米関税措置発表後、5社で初値が公開価格を下回った。
(ニュー・ストレーツ・タイムズ電子版、エッジ、4月14日)