【クアンタン】 パハン州政府は、同州開発公社(PKNP)が誘致を目指している国際宇宙港プロジェクトについて、向こう1年にわたる実現可能性調査の実施に合意した。実現すれば東南アジア初となる国際ロケット発射場となる。

同州投資・産業・科学技術・イノベーション委員会のモハマド・ニザル・モハマド・ナジブ委員長(国政の閣僚に相当)が州議会の質疑で明らかにした。同州政府はペカンのネナシに所有する土地を候補に挙げており、プロジェクトが実現した場合、早ければ3―5年で完成する見込みだ。

モハマド・ニザル氏は、計画が承認されれば2,350人の雇用を創出し、特に観光・研究分野において経済波及効果をもたらすと期待されていると言明。またPKNPが4月15日に中国長城工業集団(CGWIC)および航空宇宙産業開発に関与するレスタリ・アンカサと、マレーシアの宇宙技術分野の発展における戦略的協力関係構築に向けて基本合意書に署名したと明らかにした。

PKNPとレスタリ・アンカサは、パハン州における国際宇宙港プロジェクトの実現可能性調査および計画段階の一環として、5月に中国海南省文昌宇宙都市への実務訪問を行う予定。同州政府は現在、ゲベン、クアンタン、ペカンの3地域をカバーする航空宇宙都市開発に関する2つの提案を評価している。

マレーシアにおける国際ロケット発射場建設構想については、2023年12月に当時のチャン・リーカン科学技術革新相がパハン州とサバ州が候補に挙がっていると述べたと報じられた。
(ニュー・ストレーツ・タイムズ電子版、エッジ、ベルナマ通信、4月24日)