【クアラルンプール=マレーシアBIZナビ】 第15回総選挙の公示が5日にあり、下院議会(定数222)選挙に過去最高の945人が立候補を届け出た。不在者投票は15日、投開票は19日に行われる。
与党連合・国民戦線(BN)、国民同盟(PN)、野党連合・希望同盟(PH)の三大政党連合による争いを中心に展開する見込み。PHが最も多い206人の候補者を擁立、BNは178人、PNは149人、そしてマハティール・モハマド元首相が率いる祖国戦士党(ペジュアン)が116人を擁立した。地方ではサバ伝統党(ワリサン)が52人、サラワク政党連合(GPS)が31人を擁立した。今回は無所属候補が108人と多く、過去最高を記録した。
対抗馬がいない無風選挙区はゼロで、候補者2人による一騎打ちとなるケースもわずか9選挙区にとどまった。立候補者が最も多かったのはクアラルンプール(KL)バトゥ選挙区の10人で、アンパン選挙区が9人で続き、▽セパン▽コタ・ラジャ▽バンギーーの3選挙区でも8人が立候補する乱戦となった。このほか5選挙区で7人、24選挙区で6人、43選挙区で5人、82選挙区で4人、54選挙区で3人が立候補した。
選挙戦は早くから準備を進めてきたBNが、組織力を背景に優位に戦いを進めると見られているが、世論調査機関、ムルデカ・センターの直近の世論調査によると、支持率は40%を割り込んでおり、無党派票や新たに選挙権を得た人たちの投票行動、そして各地で被害をもたらしている洪水の状況次第で勝敗の行方は予断を許さない。いずれの政党連合が勝利しても過半数に満たない公算が強く、他の党派と連立を組むことになりそうだ。選挙権名簿の人数は2,117万3,638人となっており、うち600万人超が今回初めて選挙権を得た人たちだとされる。
改選前の議席はBNが41議席、PNが39議席、GPSが19議席で、その他の共闘先と共に合計115議席を確保していた。
なお下院議選と同時に行われる▽ペラ▽パハン▽ぺルリスーーの3州議会選挙、及びサバ州ブガヤ選挙区の補選では、合計117議席に441人が立候補した。