【東京】 北陸電力の松田光司社長は18日の記者会見で、国営石油会社ペトロナスの9月下旬のガス漏れ事故によるLNG(液化天然ガス)のフォースマジュール(不可抗力条項)宣言について、石炭や石油など他の発電用燃料の備蓄を増強することでバックアップ策をとっていると明らかにした。
松田社長は、石炭や石油の在庫の積み増しや電力先物購入などの対策をとり、電力供給への影響を防ぐと言明。ペトロナスからの代替供給に関しては明言を避けたが、毎日両社間で状況に関して連絡を取り合っていると述べた。
ガス漏れ事故によるLNG供給障害については、西村康稔経済産業相が10月28日、ペトロナスのムハンマド・タウフィク社長兼最高経営責任者(CEO)と会談し、日本企業への影響を最小限にするよう要請。タウフィクCEOは、日本企業への影響を軽減することを約束するとし、長期的なパートナーとして安全で信頼できるLNG供給に努めると述べていた。
ウクライナ紛争の影響でロシアからのLNG供給が危ぶまれる中、暖房需要のピークを迎える冬本番に向け、日本の電力会社は対応を迫られている。
(ロイター、エッジ、11月18日)