【クアラルンプール】アンワル・イブラヒム氏の首相就任を受け株価が上昇し、リンギも対米ドルで値上がりした。政治的行き詰まりの解消を市場は好感した。
代表的株価指数のFBM・KLCIは4.04%上昇し、約3カ月ぶりの高値を記録した。リンギは米ドルに対し1.8%上昇した。

金融大手RHBのアナリストは、株式市場は短期的には強気相場が続くが、投資家は浮かれすぎないことが肝心と警告。「新政権はチームとして機能することを証明する必要がある」とした。

ケナンガ投資銀行は、新政権は国内産業保護、現金給付、燃料・食料補助、公共工事による景気てこ入れなどこれまでの政策を継続するとみている。
大連立はマレーシアで初めての試みで、市場は新政権がどの程度機能するかを注視すると述べた。

リンギは上昇を続けるとの意見が多い。シンガポール系UOB銀行はその根拠の一つとしてリンギに影響を与える人民元の動きを挙げ、中国はコロナ封じ込め政策を緩和しており、経済回復が強まるため、リンギには追い風になるという。
(ザ・スター、ニュー・ストレーツ・タイムズ、11月25日、マレーシアン・リザーブ、11月24日)