【プトラジャヤ】 ファーミ・ファジル通信デジタル相は、ソーシャルメディアの法律順守に向け、現行法の見直しを開始したと明らかにした。

ファーミ大臣によると、動画投稿サイトのティックトックでは、11月12ー26日までの第15回総選挙(GE15)期間中に、2,113本の挑発的・過激な動画が自動削除された。このうち、857本は投票日前の11月12ー18日、130本は投票日当日の19日、1,126本は選挙後の11月20ー26日に削除された。自動削除はティックトックの人工知能(AI)システムが行うもの。また、マレーシア通信マルチメディア委員会(MCMC)が1月1日ー12月5日に合計202件の苦情をティックトックに提出したが、そのうち95件はコミュニティガイドライン違反、28件は国内法違反で削除されたものの、79件は何の措置も受けなかったという。

ファーミ大臣は、ソーシャルメディア運営者が投稿コンテンツに対してより責任を持つことを望むとし、5日開催されたティックトック担当者との会議で誤報や過激な内容の流通について協議したと言明。フェイスブックやインスタグラム、ワッツアップ、テレグラムなど他ソーシャルメディアに対しても働きかけているとし、政党によるソーシャルメディアでの世論誘導を規制する法律も検討していると述べた。12月1日に設立したフェイクニュース対策特別チームでは、公序良俗、経済、社会文化、宗教、治安に悪影響を及ぼすフェイクニュースを監視するとした。

ファーミ大臣はまた、省名称について、通信・マルチメディア省を通信デジタル省に改称したと発表。これまで通信・マルチメディア省傘下にあった芸術・文化関連機関は別の省の下に置かれることになるとし、後日、新しく管轄する省からの発表が行われると述べた。
(ザ・サン、ザ・スター、12月8日、マレーメイル、ボルネオポスト、ベルナマ通信、12月7日)