【クアラルンプール】 空港運営のマレーシア・エアポーツ(MAHB)は2日、クアラルンプール国際空港(KLIA)のメイン・ターミナルビルとサテライトビルを結ぶ無人列車のKLIAエアロトレインについて、運行を休止したことを発表した。再開時期は未定。

1日にエアロトレインが運行途中で立ち往生する事故が発生し、114人の乗客が雨の中、400メートルの距離を歩くことを余儀なくされた。そのうち10人は飛行機に乗り遅れたという。

イスカンダル・ミザル社長は記者会見で、事故を真摯に受け止め、乗客の安全のために運行を休止するとし、休止期間中はシャトルバス18台を運行し、ピーク時には増便すると述べた。また、事故後MAHBの技術チームが列車を調査したところ、内部配線の欠陥や機械的・電子的な問題が多数あることがわかり、精密検査のために列車の全部品を解体する必要があることが判明したが、エアロトレインは25年前の製品のため部品が入手困難なことが課題だとした。

エアロトレインは2017年9月にも故障しており、老朽化が問題となっているため、MAHBでは7億リンギを投じ新車両導入を進めているが、導入時期は2025年になる見込みだという。
(ニュー・ストレーツ・タイムズ電子版、エッジ、3月2日)