【クアラルンプール】 交通系ICカードやイーウォレットを展開する決済サービスのタッチ・アンド・ゴー(TNG)は10日、日本、中国本土、韓国、シンガポール、タイ、インドネシアでTNGイーウォレットが利用可能になったと発表した。

TNGの声明によると、各国のQR決済システムとの統合およびアリペイプラスとの提携により利用範囲が広がった。アリペイプラスは、アリペイ(支付宝)の決済プラットフォームを通じ、提携先の決済サービスを利用できるようにする統合決済サービス。例えば、インドネシアでは、「クイック・レスポンス・コード・インドネシア・スタンダード(インドネシア標準QRコード、QRIS)」に対応したため、加盟店2,500万店舗で利用が可能となったという。

リアルタイムの外国為替レートで現地通貨により支払いが行われる。支払い方法は2種類で、ひとつは、店舗側がイーウォレットをスキャンする方法。イーウォレットの「支払い」メニューの中に「アリペイプラスを使い海外支払いを行う」という選択肢が表示され、国を選ぶことで支払い用QRコードが生成される。店舗がそのQRコードをスキャンすることで支払いが完了する。もうひとつの方法では、マレーシア国内での決済同様、利用者が店舗に掲示されているQRコードをスキャンし、取引金額を入力する。

TNGのアラン・ニ最高経営責任者(CEO)は、テクノロジーにより旅行中に紙幣を持ち歩くリスクを軽減できたとし、TNGイーウォレットは今後も便利で安心できる機能を提供していくと述べた。

TNGは今後、フィリピン、オーストラリアなどの国でもTNGイーウォレットを利用可能にしていくとしている。
(フリー・マレーシア・トゥデー、ポールタン、7月10日)