【クアラルンプール】 サラフディン・アユブ国内取引物価相は、約30の団体の業界関係者と物価上昇に関する協議を行い、年内に大幅な値上げを行わないとの確約を得たと言明。値上げが行われたとしても価格を見直すよう業界関係者と交渉するとして、年内に生活必需品の大幅な値上げはないとの見解を表明した。
11日にスーパーマーケットで価格チェックを行ったサラフディン大臣は、商品の供給不足による価格上昇を危惧する声などが上がっていることに触れ、同省が実施した調査では鶏肉や鶏卵、燃料など補助金対象商品の価格は上昇しておらず、商品によっては設定価格よりも安く販売されており、市場でも商品不足は起きていないことがわかったと指摘。しかし、国民に対して、スーパーマーケットや食料品店で必需品の価格が上昇した場合は、直ちに同省に報告するよう呼びかけた。
その上で、今後も価格の監視を継続し企業が適正な価格で販売するよう、政府は食品の価格を規制するとした。
物価については、9日にクアラルンプール・セランゴール・インド商工会議所 (KLSICCI)のニバス・ラガンバン会長が、会員企業の事業コストと生産コストが今年1月から20%上昇しており、様々な商品の価格が10月までに20%上昇する可能性があると発言。また10日には野党連合・国民同盟(PN)のムヒディン・ヤシン会長(元首相)が鶏卵が供給不足であるため、自身の農場で鶏の飼育を開始したと発言。露店主からも物価上昇に関する苦情を受けたと述べていた。
(ザ・スター、ニュー・ストレーツ・タイムズ、7月12日、フリー・マレーシア・トゥデー、7月11日)