【クアラルンプール=マレーシアBIZナビ】 日本金属(本社・東京都港区)は2日、マレーシアの現地法人である日本金属(マレーシア)(本社・ジョホール州)が7月11日に、6月に新設したステンレス鋼帯切断機の稼働式を開催したと発表した。稼働式には日本金属の取締役社長である下川康志氏をはじめ、関係者約20人が参列した。
今回導入した切断機は、東南アジア諸国やインドへの拡販と品質向上、さらには同じくグループ会社である日本金属(タイ)との事業継続計画(BCP)体制強化を目的としたもの。既存の切断1号機、切断2号機の生産可能板厚をカバーし、原料の大単重化にも対応する。また、切断3号機は高精度コラムクランプ方式C型フローティングシート対応式やベクトルモーター速度制御を採用しており、既存の切断機と比べ品質が向上するほか、2軸フリクション巻取式により生産性・歩留も向上することが見込まれている。
日本金属は、電動化の進展の地域差による2024年末から2025年立ち上げのインジェクタ(ガソリン車の燃料噴射部品)用途材の受注を獲得しており、東南アジアへの集約が進むガソリン車向け内燃機関部品の拡販を目指す。また、工場自動化の流れを受け、中国・米国向けのエアシリンダーで需要が増えており、当社材のシェアアップを推進していく。そのほか、医療関連やCASE(コネクティッド・自動化・シェアリング・電動化)関連、半導体関連などの新事業アイテムの獲得にも注力していく方針だ。