【クアラルンプール】 州議会選挙が6州で12日に投開票され、与党連合と野党連合がそれぞれ3つの州で勝利し、選挙前と同じ構図が維持された。エコノミストは、株式・為替市場への影響は中立的で、株価、リンギ相場は安定的に推移するとみている。

与党連合は都市部で議席を減らした。SPIアセット・マネジメントのスティーブン・イネス代表は「手放しで喜べる結果ではないが、州政権の現状が維持されたことでアンワル政権は安定し、首相は成長優先の改革に乗り出せる」と述べた。

マレーシア科学技術大学のジェフリー・ウィリアムズ氏は、州レベルの選挙なので、結果は株価、為替相場に影響しないとの意見だ。

クアラルンプール大学ビジネススクールのアイミ准教授は、株式、為替市場はマクロ経済や外的要因に左右されるが、今回の選挙の影響はあまり受けないとした。
バンク・ムアマラット・マレーシアのアフザニザム主任エコノミストも同意見で、リンギ相場は中国経済の動きや米金融政策の転換に左右されるとした。

UCSI大学のリュー・チーヨン助教授は、構造改革や汚職対策の継続が政権に必要だと述べた。
(ニュー・ストレーツ・タイムズ、8月14日)