【クアラルンプール】 在マレーシア日本大使館の髙橋克彦大使は、世界が直面している地政学的な問題に対処するため、日本は東南アジア諸国連合(ASEAN)との関係をさらに強化していると述べた。

16日に開催された日ASEAN友好協力50周年に関するフォーラムの基調講演で髙橋大使は、ASEANのアジア太平洋・インド洋地域への関与の指針となる「インド太平洋に関するASEANアウトルック(AOIP)」は、域内での平和を維持し強化するために、他の全てのASEANパートナー国や日本の支援を受けて主流となるべきだと言明。日本はASEANの中心性を尊重し、今後もASEAN諸国との協力を継続していくと述べた。

マレーシアとの関係について、髙橋大使は、今後もルックイースト(東方)政策を継続し、両国により大きな利益を提供できるよう対象範囲を広げていきたいと表明。日本とマレーシアの関係は、もはや寄贈国と受贈国ではなく、お互いに補い合い、地球規模の問題に共に取り組む戦略的パートナーとなっていると言明。日本もマレーシアから学ぶ必要があり、特に多民族国家として社会的な安定を維持する点については学ぶことがあると述べた。

日本とマレーシアは2015年、両国関係を「戦略的パートナーシップ」に格上げした。昨年10月には「包括的戦略的パートナーシップ」に格上げすることを目指して、協力することで合意している。
(ベルナマ通信、8月16日)