【クアラルンプール=マレーシアBIZナビ】 デリケートな問題である3R(宗教、民族、君主)問題が政治的パフォーマンスのために悪用されるケースが増えているとして、このまま放置すれば国家安定や開発、経済に影響を与えかねないと懸念の声が統治者の間から上がっている。

ペラ州スルタン、ナズリン・シャー殿下は、3R問題が現在センセーショナルに取り上げられ、政治化されていることに懸念を表明した上で、放置すれば国の安定、開発努力、経済に影響を与える可能性があると指摘。懸念の高まりに対処するために迅速な介入が必要だとし、拡大を防ぐために断固とした行動をとらなければならないと述べた

セランゴール州スルタン、シャラフディン・イドリス・シャー殿下は、政治運動中に王立機関を巻き込んで暴言や汚い言葉を使った地域団体、政治家、政党指導者を叱責。社会の不調和を引き起こす可能性のある他人を侮辱する文化を止め、国民の生活を改善し、豊かな国家を建設することに注力するよう呼びかけた。

シャラフディン殿下はまた「国民は政治にうんざりしている。州議会選挙が終わった今、宗教、人種、政治的所属に関係なく、関係強化するために協力しよう。 我々は国、特にセランゴール州を再建するために団結する必要がある」と指摘。特に洪水対策の必要性に触れ、「セランゴール州が再び立ち上がり、物質的、精神的なあらゆる面で前進し、持続可能な経済成長を遂げ、人々が快適に平和に調和して、永続的な繁栄を享受できる多民族社会を見たいと思っている」と述べた。