【クアラルンプール】 世界銀行のカントリーマネジャー松田康彦氏は28日、青年経済フォーラムで、マレーシアが「マダニ経済政策」の目標を達成するには、政策を評価する手段が必要だと語った。

「マダニ経済政策」の「マダニ」とは、持続可能性、繁栄、革新、尊敬、信頼、思いやりのマレー語の頭文字から付けたアンワル政権の政策理念。

松田氏は「中小企業向けのプログラムは連邦、州政府の両方で101件あるが、これらの計画が目的を達成しているかを精査する手段を知らない」と述べた。

その上で、プログラムが実行されているかを確かめる作業が必要で、そのための唯一の方法は、実施状況をよく見て、その効果を評価することだと語った。

「マダニ経済政策=国民力の強化」の下、政府は10年以内に世界経済大国上位30位入りを目指す。

このほか、世界競争力指数で12位以内、国内総生産(GDP)比での従業員給与の割合を45%に引き上げ、女性の労働力参加を60%に引き上げ、健康、教育、生活水準の側面から国の発展度合いを測る人間開発指数で世界25位内、などの目標を掲げている。
(マレーシアン・リザーブ、10月28日)