【クアラルンプール】 来年度予算案に盛り込まれた売上・サービス税(SST)率を6%から8%に引き上げる政府方針について、会計・コンサルティング会社のKPMGが税務フォーラム参加者を対象に行った調査によると、半数以上がSST引き上げよりも物品・サービス税(GST)の復活を望むと答えた。

SST税率引き上げを支持したのはわずか17%で、32%が反対と回答。GSTの復活を望むとの回答は51%に上った。

マレーシア担当税務責任者のソー・リエンセン氏は調査結果についてコメントし、「こうした企業側の感情は、財政改善に向けた税制改革と、国民の福祉を後押しする取り組みの間でバランスをとろうと努力している政策立案者が直面している課題を浮き彫りにしている」と指摘した。

このほか調査では、マレーシアが導入すべき税制改革に関する質問に対して、過半数(69%)が政府が税務コンプライアンスとガバナンスを強化することを希望。次いで45%が税務行政の簡素化やESG主導の税制政策の推進を通じて税制政策を活用し、国内外の投資誘致を増やすことを希望した。このほか29%が、意識向上、教育、サービス、特別自主開示プログラム、税務上のコーポレートガバナンスの枠組みなどの概念に沿った協力的なコンプライアンスへの移行を望むと回答した。
(ニュー・ストレーツ・タイムズ、11月10日)