【クアラルンプール=マレーシアBIZナビ】 埼玉県の大野元裕知事は14日、東南アジア諸国連合(ASEAN)地域における県内企業のビジネス展開支援に向け、7ー11日に行われたASEAN訪問の結果について定例記者会見内で発表を行った。

大野知事によると、今回、県内経済団体と金融機関で構成される経済訪問団とともに訪問したのは、マレーシアおよびタイの2カ国。マレーシアには7ー9日に訪問し、連邦政府との関係づくりおよび埼玉県の酒・食品などの販路開拓を行った。マレーシアはASEAN6カ国中、2022年の実質国内総生産(GDP)成長率1位、日本産酒・食品の輸入も前年比33.5%増と増加しており、今後も市場拡大が見込まれることから、販路拡大の足がかりを得るために埼玉県として初の公式訪問を行ったという。

大野知事は、リュー・チントン副投資貿易産業相との会談では、マレーシア政府の投資に関する考え方や戦略について情報交換を行い、また、県内企業によるマレーシアでの販路開拓や現地進出しやすい環境づくりに取り組むことについて双方合意した。8日にクアラルンプール市内ホテルで開催された、県産品販路開拓に向けた試飲・試食会では、知事が県産の酒・食品の魅力を現地バイヤー、レストラン関係者、小売事業者などにトップセールスしたほか、出展企業によるPRや、展示や映像による埼玉県の工芸品・観光紹介も行われた。PRした商品は33社90商品、参加した現地バイヤーなどの数は109人に及んだ。埼玉県は今後も日本貿易振興機構(ジェトロ)などと協力し、商談などをサポートしていくとしている。