【ジョホールバル】 マレーシア・シンガポール両国は、陸路国境における旅券なしの往来の実現に向け検討に乗り出した。マレーシア経済省とシンガポール貿易産業省が11日、共同声明で明らかにした。

旅券なし往来のシステムはQRコードシステムを使ったもので、ジョホール・シンガポール経済特区(JSSEZ)の開発支援のための取り組みの一環。両省は旅券なし往来が可能になれば、両国国境における出入国審査がより迅速に行われることになるとしている。

JSSEZについては同日、推進覚書(MoU)が締結され、両国首相が立ち会った。エレクトロニクス、金融、ビジネス関連サービス、ヘルスケアなどのセクターが対象で、両国間の貿易の促進が期待される。

JSSEZの開発支援に向けた取り組みとしては、旅券なし往来のほか、シンガポール企業がジョホール州に拠点を設立するために必要な承認・ライセンス申請を一貫して行うことができるワンストップ・ビジネス・投資センターの設立、陸路国境における貨物通関手続きのデジタル化、再生可能エネルギー協力の促進などが挙げられている。
(ニュー・ストレーツ・タイムズ電子版、フリー・マレーシア・トゥデー、1月11日)