【ペタリンジャヤ】 国家水道事業委員会(SPAN)は17日、2月1日付けでマレー半島およびラブアンの利用者を対象に、水道料金を1立方メートル当たり22セン値上げすると発表した。
SPANの声明によると、値上げは供給コスト増に伴うもので、料金設定メカニズム(TSM)に基づき実施する。今回の値上げでも1立方メートルあたり1.75リンギ(2022年時点)という供給コストを全面的にカバーすることは難しいが、毎月の水道料金への影響を抑えるために最小限の値上げを行うことを決定した。世帯あたりの平均値上げ幅は3リンギ程度にとどまると予想されている。
SPANは、浄水場の建設・更新、古いパイプの交換など、給水システムのインフラ整備に向けた継続的な投資のためにも値上げの延期は難しいとし、水道料金はTSMに基づき、3年ごとに見直されることになっていると述べた。
一方、ペナン州のチョウ・コンヨウ首相は同日、州の家庭用水道料金が2月1日付けで2倍になると発表した。月間使用量が0ー20立方メートルの場合、現状1立方メートルあたり22センの水道料金が50センまで値上げされる。20ー35立方メートルでは現状の46センから1.10リンギに、35立方メートル以上では現状の68センから2リンギとなる。ただし、下から40%を占める低所得者層(B40)で8人以上の世帯および世帯収入が月額1,035リンギ以下の場合には、毎月10リンギの割引が提供される。
チョウ州首相は、過去31年間値上げが行われてこなかったことが、ペナン水道公社(PBAPP)の収入に影響を及ぼしており、値上げは、水道インフラの新設や既存インフラの維持管理のために必要だと述べた。PBAPPは値上げにより年間8,600万リンギの増収が見込まれるが、そのうち約7,800万リンギを貧困層向け補助金として支出する必要があるという。
チョウ州首相は、1月10ー14日に実施された計画断水によって老朽化した既存インフラの更新の必要性が示されたとし、今が水道料金の値上げを行う絶好のタイミングだと述べた。
(ザ・スター電子版、フリー・マレーシア・トゥデー、1月17日)