【クアラルンプール=アジアインフォネット】 国際協力機構(JICA)は、国連気候変動枠組条約(UNFCCC)国家報告書の作成において、マレーシア天然資源環境気候変動省に対して技術協力を行うことを決定したと発表した。マレーシアの気候変動に関わる取り組みの促進に寄与する。
同技術協力プロジェクトの期間は36カ月間。JICAはマレーシアの国家温室効果ガス(GHG)インベントリの定期的な算定を行うための国内体制・取り決めの整備、フッ素系温室効果ガス(Fガス)の算定能力強化を行い、UNFCCCへの国家フォーカルポイントとしての技術的・組織的能力の強化を図る。
2015年に採択されたパリ協定では、GHG排出削減に向けた取り組みを行っていくことが定められたが、同協定の実効性を高めるため、各国の取り組みの進捗状況を定期的にUNFCCC事務局へ報告することが途上国にも先進国と同様に義務として課された。
ただ多くの途上国では内容が求められるレベルに達しておらず、マレーシアもこれまで国家GHGインベントリを提出していたものの、GHGの中でも温室効果が高いFガスの排出量の算定はほとんど行われていない状況だった。